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色のぬくもり。note22

朝起きたときの、カーテンの隙間からこぼれる
白とも黄色ともとれない、淡い光のこと。

朝雨がつくった小さな水溜りの
透明なようでコンクリに染まる灰色のこと。

雲のかげ。
そこから顔を出す太陽の射光。
風に流れる空の、薄い雲の膜。
もくもく威張るのに見事な積乱雲と
いくつもある不細工な穴ぼこ。

油絵みたいな水色か
水彩みたいな水色か
伸びてゆく、赤いレンガ造りみたいなビルの上。

この道は、上も下もわたしの冒険。

すれ違う人、道向こうの人
コンビニ横の喫煙所
生活感は目に見えない。

この世界のぬくもりの色を眺めては
時折、信号機を気にかける。
ちょっと走って、また歩いて。
ちょっと走って、眺めながら。

今ここにある見えるものと見えないものの
そのまた後ろっ側にある、物語に。
ずーっと昔の、その人に。
今ここにあるわたしが、感じる。

誰かと誰かと誰かと誰かさんたちの
やわらかな着色を、来る日も愛でる。

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