お茶に託された平和の話
きょう、とても美味しいお茶をいただきました。
優しい甘い香りと、淡い黄緑のなんとも言えない柔らかい色。
そのお茶の葉の話があまりにも素敵でシェアしたくなりました。
(思い出しながらなので聞いた内容と細かい部分が少し異なるかもしれません。)
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戦時中、日本から南アフリカへ輸出するために作られていた茶葉があったそうです。
外貨獲得が目的だったので、茶葉の研究なんかはそこそこに、とにかく作っては輸出という環境。
そんな中で、その茶葉の生産に関わっていた方がこんなことを言ったそうです。
“
今は戦争中だけど、戦争が終わってこれから日本は豊かになっていく。
そうしたら、お茶を楽しむ・味わう文化が広まる。
その時のために、この茶葉を守り育てたい。
”
その想いを受け継いだ方。茶葉の収穫の時期は「寝ない!」のだそう。
茶葉の成長を2時間おきに見にいってしまう。お茶の葉の加工する時の手の力の入れ具合やかける時間を細かく調整している。
とにかく、茶葉を愛してやまない方のようです(素敵。)。
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そんな、戦時中の方の想いが今日までつながれていると知ってしまったら。
平和な暮らしの中でお茶を楽しめているこの今が、戦争の時代を生き抜いた方の切なる願いであったのだと知ったら。
感謝してもしきれない、この上なくありがたいことなのだ、と胸がいっぱいになりました。
普段気がついていないだけで、こういうことがたくさんたくさん積み重なっての今なのですよね。味わうことはもちろんですが、こういった背景を知ることができるというのもまた、とても嬉しいことだと思います。
今は、ありがたいことにお茶ひとつとってもどうにでも選び放題で、それはそれでとても幸せなことなのだと思います。
では、どう選んでいくのか。
それはそのまま、その人が何を大切にしているか、何を大切にしたいかというところにつながる気がします。
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