金融・投資レポート ’22.4.3
今週は月末期末も影響し、世界的に先週の上げをやや調整する動きとなりました。中国市場はロックダウンの織り込みと財新製造業PMIがコロナショック後初の50割れを記録したことによる中国当局の追加景気対策期待からやや反発となりました。
一方インド・ブラジルなどの新興国は引き続き堅調に推移、資源国であるオーストラリア市場も底打ちを確認する動きとなりました。米主要三指数はまちまち、米長期金利が2.4%を行きつ戻りつの展開も、2年債利回りは上昇し2.4%と19年3月水準まで上昇しました。これを受け10年-2年イールドカーブはマイナスを深堀り、-0.076%を記録し2007年5月来の水準まで逆イールドが進みました。
為替は円安、日銀が指値オペを実施したことで一時は15年8月来の125円まで上昇しました。ユーロはウクライナとロシアの停戦交渉再開を好感し主要通貨に対し強含んだものの週を通じては上値限定的となりました。
商品は原油が大幅下落、米バイデン大統領が過去最大級 日量100万バレルの戦略石油備蓄を6か月間に渡り放出を命じたことで売りが加速、OPEC+会合では欧米の要求する大幅増産は見送られたことも嫌気され一時は100ドルを割り込む局面となりました。その他商品も連れ安、景気後退懸念や中国ロックダウンによる需要減懸念も強まり全体的に売られる展開となりました。天然ガスはロシアがロシア産天然ガスの代金支払いにルーブルを強く要求したことで買いが優勢となりました。
<来週の注目指標など>
4/4(月)
中国 清明節により休場
18:05 英BOEベイリー総裁発言(金融引き締め加速を控えた表現か注目)
東証市場区分を「プライム」「スタンダード」「グロース」へ再編
4/5(火)
中国 清明節により休場
13:30 豪 政策金利発表(0.1%の金利据え置きが市場予想、年内利上げについて具体的な時期を語るか)
23:00 米 ISM非製造業景況指数
4/6(水)
10:45 中国 財新サービス部門PMI(予想49.8、50の節目を割るか注目)
18:00 欧 2月卸売物価指数
27:00 米 FOMC議事要旨公表(6月の0.5%利上げの確度、QT開始の具体的言及の有無に注目)
4/7(木)
15:00 独 2月鉱工業生産
18:00 欧 2月小売売上高
20:30 欧 ECB議事要旨公表(インフレ上昇とウクライナ問題を勘案し金融政策スタンスがタカかハトか)
4/8(金)
* 安川電機決算(素材高・半導体不足の業績影響に注目)
21:30 カナダ 雇用統計
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