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【音楽あれこれop.4】 ピアノはなぜ楽器の王様かvol.2

皆さんこんにちは。本日は前回の続き「ピアノはなぜ楽器の王様か」第二回を書いていきます。

前回はピアノが誕生した歴史を見ていきました。結構長く読んだのに、全然王様って呼ばれる理由書いてない....。と思った人もいるでしょう。ごめんなさい。でも何事もバックボーンをしっかり理解するのは大切でしょ?現代のピアノを語る上で「ピアノフォルテ」を理解しておくことは重要なことなのです。本日はそんな前回のオベンキョウの事も踏まえつつ、ではなぜ王様と言われているのか、一緒に理解していきましょう。

早速まず第一の理由から。

1.「音域がめちゃくちゃ広い」

現代のピアノは88鍵、実に7オクターブとちょっとの音域を備えています。前々回オーケストラの楽器を15種類(主な楽器)、と言ったのを覚えていますか?実はピアノ、この「全楽器を合わせた音域」と同じ音域を持っているんです。つまり

オーケストラの音域=ピアノの音域

と言っても過言ではないわけです。でもピアノは最初からこんなに音域が広かったわけではなく、クリストフォリが最初に作ったピアノは*4オクターブしかありませんでした。この音域が定着したのは第一次世界大戦後の20世紀前半頃からです。モーツァルトやベートーヴェンの時代はもちろん、ショパンの時代(19世紀前半)ですらまだ音域はこんなに広くなかったのです。意外でしょ?

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(ピアノとオーケストラの音域比較)

2.音の強弱が自由自在

はい、自由自在なんです。誰でも。他の楽器ってまず音を出すのすら難しかったりしますよね。でもピアノは誰でも強い音も出せるし弱い音も出せるんです。こんな素晴らしい楽器にしてくれたクリストフォリさんに感謝感謝ですね。因みに、ピアノの略語は「pf」と書きます(室内楽の演奏会などのパンフレットを見ると書いてあるかも)。これは初期のピアノの名称「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」意味は「ピアノからフォルテまで持つクラヴィチェンバロ」から来ています。ここからも、ピアノが当時から強弱が自由自在に出来る事を武器にしていたことがわかりますね。

3.一度に和音(たくさんの音)を弾ける

これ当たり前だと思ってますが、実は他の殆どの楽器では出来ないことなんです。鍵盤楽器ならではの特徴ですね。ラフマニノフ(ロシア・1873-1943)の作品なんかでは、これでもかと和音を弾かされます。音がたくさん弾ける事の多少の弊害は、室内楽等アンサンブルの時、他の楽器は2ページ等ですむ楽譜がピアノだけ13ページとかあったりします。(音が多いから自然とページ数も増えてしまうのは仕方のないこと...)

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(上の写真はラフマニノフの手の画像。手がとても大きかったのも沢山の音を弾ける一因。)

4.音色がとても多い

クリストフォリさんが作ったハンマーアクションのお陰で、ピアノは多種多様な音色を出せるようになりました。それから改良を重ね、現代のピアノでの巨匠と呼ばれる方々の演奏は、まるでオーケストラの演奏を聴いているかの様に、一台のピアノで様々な音が鳴ります。面白い事に、同じピアノでも弾く人によってかなり音が変わります。他の楽器(弦楽器や管楽器)はコンクールの際に基本自分で用意した楽器を使うのですが、ピアノの参加者はそのホール備えつけの楽器を使います。しかし、みんな同じ楽器を使っているはずなのに、本当にびっくりする程音が違います。

5.一人でも何人でも!どんな楽器と一緒でも!

ピアノってどこにでもいません?一人で弾いてる時もあれば、クラシックの室内楽、Jazzのセッションの時、ポップスのバンドの中にも....。これはなかなかすごい事だと思うのは僕だけでしょうか?これは「音色」の部分とも繋がるのですが、沢山の音色が出せる事で、どんな楽器とでもアンサンブルする事が出来るのです。


皆さん如何でしたか?ピアノが「王様」と言われる所以、少しはお伝えする事が出来たでしょうか。自分自身が少しピアノを弾くので若干の贔屓感は否めませんが....。勿論他にも魅力的な楽器はたくさんあります、この場を借りてどんどん紹介していきたいと思っているので楽しみにお待ちください!


*メディチ家、目録の記録より


コロンスタジオライティング部

ライター:青竹






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音学note
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