飛んでイスタンブール
依然触れたように、私にはちょうど1歳年下の「妹」たちがいる。
出会ってから30年以上が経ち、それでも数年に一回は皆でどこかで集まって、時間を過ごして来た。
「姪」の卒業祝いで久しぶりにミネソタに里帰りしたとき、来年には両方の誕生日の間で、地球のどこか真ん中あたりで集まろうと決めた。
みんなでスケジュールを調整し、2週間の休暇を取ろうと合意。
時間は5月。
さあ、場所はどこにしよう。
私は南米が良かったけれど、何度も行っているジャネルから物言いがついた。
いつもの通り、ジェニーはどこでもいいよという調子。
結局、トルコ周遊ということになった。
「パムッカレに行くんだったらね」
私はこれまでトルコを2回訪ねているので、条件をつけた。
パムッカレは、かつて一緒に働いていたハカンの故郷。その幻想的な棚田状の温泉の光景をいつか見てみたかったから。
こうしてサンフランシスコとミネソタとロンドンから現地集合。
着いてみれば、1年近く前に計画していた行程のスタートが、トルコの行先を左右する国政選挙、大統領選挙とバッチリぶつかることになっていた。
着いてすぐという時差調整もあって私たちはロカンタで買い込んできた持ち帰りの惣菜を食べながら、テレビで結果を観つつ、政治やら国力やらについて語りあった。
結局、結果が判明するのを待つことなくベッドへ。
「あの時セサミストリート一緒に付き合ってもらってたのに、今はこんないろんなことを話し合えるとはねえ。感慨深いわ」
そんなことをいいながら、ひとまずは旅のスタート。
新しい出会いも嬉しい。
でも、長いつきあいも嬉しい。
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ときどき我が家の猫にマグロを食べさせます。