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初めてLUNACYに触れた夜

初めて"LUNACY"を生で見た。

私はインディーズの頃から追ってるオタクではなかったので(実を言うと、そもそも生まれてすらいなかったので…)12月17日と12月18日の二日間は、本当に特別なものだった。

LUNACY(狂気)という言葉が表すように、ライブには確かに、狂気があった。私の胸を貫く、まばゆい漆黒の狂気。

音楽に頭の中をめちゃくちゃにされる感覚。くらりと目眩がして、音がぐるぐると体中を駆け巡る快感。暴力的なほど、その音は色鮮やかで。

RYUICHIの魂の叫び
Jの殴りつけるような重くて鋭いベース
INORANの軽やかで妖しいアルペジオ
SUGIZOの脳天まで突き抜けるヴァイオレンスなギターサウンド
真矢の心臓に杭を打ち付けるような激しいリズム

そのどれもが、何一つ欠けてはならないこと。それを改めて思い知らされた。彼ら5人でなければ、この音は出せない。彼らが集まらなければ、LUNACYではないし、LUNA SEAではない。

別に、彼らのことを疑っていたわけではなかった。だけど、この手に汗握る音と音のぶつかり合いを作れるのは彼らだけだということを再認識させられた。

様々な音が、心が、それぞれの狂気が、混ざり合ってLUNACYやLUNA SEAが出来ている。過去、それらを体感していた人々が羨ましい限りだが、今日という未来の場所でその一部を垣間見れたことのありがたさは計り知れないものである。

私は過去には行けない。何度も、何度も過去に行けないことを悔やむ。だけど、未来でLUNA SEAの過去に触れられたから、少しだけ過去を悔やむ気持ちが和らぐ。未来で過去に会えたことが、こんなにも素晴らしいことなんだって教えてくれたLUNA SEAには感謝しかない。

私に、過去を見せてくれてありがとう。LUNA SEAの沢山の思い出が詰まっている過去の曲達に、ライブという場所出会えたことが嬉しかった。私の知らない曲だって、きっと誰かにとっては大切な曲だと思うし、LUNA SEAにとっても大事な曲だから、それを披露してくれたことも嬉しい。

少しだけ曲の話をすると、やはり個人的にすごく良かったなと思ったのは未発表曲の「JUNK」。「もう死んだふりさせない」で有名な曲であるが、本当に歌詞で「もう死んだふりさせない」と叫んでいたのが印象的で、「あ、これほんとうにあった曲なんだ。」と思った。

JUNKの良いなと思ったところは、「もう死んだふりさせない」という歌詞に激しすぎるサウンドがついてくることだ。死んだふりさせないというか、もう死んだふりすらできねえよこんなんじゃ。みたいな雰囲気が良い。本当にやらせねえぞという意気込みを感じる。

他の未発表曲ももちろん良かった。荒々しくて悲鳴じみたサウンドが印象に残った「KILL ME」、妖艶で黒く濁った微睡みのような「NIGHTMARE」など、「聞いたことなかったけど全部いい!」という曲が揃っていて、大満足なセトリであった。

JやSUGIZOが述べていたが、是非今後も黒服限定GiGはやってほしい。ツアーはメンバーの体力が持つならやってほしいけれど、無理は禁物なのでほどほどでいてほしいものである。体が資本なので。

と、話がちょっと逸れすぎたが、とにかく、この二日間は忘れられない日になった。叶うならぜひ円盤化を希望したいところだ。

またいつか、狂気の一夜に会えるまで生き延びられたらと思う。


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