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土偶を作ってみる

土偶の本 ブーム? 
 「土偶を読む」2021年4月発刊 から「土偶を読むを読む」2023年4月発刊 。こんな本が出版されていた。
「土偶って話題になっている?」
その疑問もある。この本、読みたいので、ブックオフで2冊とも注文する。
世界はまだまだ知らない事ばかりだ。

書いている途中で来ました。分厚い本だった。

「土偶を読む」2021年4月発刊 から「土偶を読むを読む」2023年4月発刊

土偶との遭遇
 土偶とは国立博物館で、宇宙服着ているような土偶と遭遇している。
その時は、教科書でもよく見ていたので、余り気には留めなかった。

 この土偶は「遮光器土偶」で、日本では一番有名な土偶だ。青森県つがる市木造亀ヶ岡出土された。

遮光器土偶 2024年3月5日(火)から2024年9月1日(日)まで平成館 考古展示室で展示

 土偶は今からおよそ16,500年以上前に始まった縄文時代に粘土で形を作り、焼き固めた人物象だ。
しかし、「土偶を読む」で、土偶は植物をモチーフにした精霊という。これに反論した本が「土偶を読むを読む」で、話題になっている。

しかし、私はまだ本を読んでないので、何とも言えない。
土偶を読む」の一部。 おにぐるみがハート型土偶だと。

土偶を読む

縄文人の不思議
 縄文時代は14,000年近くも続いた。縄文時代の初期から弥生時代(紀元前10世紀~紀元後3世紀中頃)が始まる前まで、絶えることなく土偶は作られた。初期の頃はごく単純な造形で、大きさも5cm程度だ。
東日本に出土が多い。

 しかし、14000年続いた縄文時代。
戦後80年で崩壊しそうな日本の現在。やはり今と抜本的に違う文化があったのだろう。

 まずは縄文人の思考。生死感、自然感を読み解く必要がある。この辺りの考察、勉強は今後の宿題だ。
 おそらく自然環境が今より温暖、CO2濃度も高いし、海面も5m高い。この尖石遺跡はフォッサマグナの上にある。今は高原だ。

 ユートピアに近かったのだろう。14000万年続く縄文時代、江戸時代が250年、どう考えても現代の日本人の原型となっているだろう。

 それと土偶は今の日本のフィギュアの美的感覚に合致している。
まるで「ちいかわ」
これも不思議だ。

チビ土偶

土偶再び
 今年の5月10日、久しぶりに土偶と遭遇した。
北杜市尾白の日向山を山登りするため、登山前日に尾白のキャンプ場のバンガローで1泊した。その日、近場なので、茅野市の尖石縄文考古館を訪問する。
 
 そこには、なんと国宝の土器が2体もあった。そして、この辺りが広大な縄文時代の集落だったことを知る。黒曜石の山もあり、考古館の周り広い高原は遺跡だ。
私はえらく好奇心を刺激された。

国宝
これも国宝

今一君
 私は土偶自体の意味をよく知らないので、昔の芸術品として見ていた。
そして、面白い展示があった。「今一君」だ。ようする出来の悪い、下手くそな土偶も幾つか展示していたのだ。
それを見て、私はある事実に気づく。

 縄文人の誰もかれも一定のクオリティーで土偶や土器を作れるはずがない。そのことに気づいた。

 縄文人でも、「いぶし銀」の手練れから、「気鋭」の新人もいるはずだ。
それに気づくと土偶の向こうに作り手が見えた。そして、その人のセンスと出来映えを考察する。これは楽しい、1時間以上過ごした。

今一君
色んなタイプがある

土偶を作る気分
 下手くそな作品を見ていると、「俺でも作れる」という気分がわき起こる。偉そうだけどそうなる。そして同行した妻に言う。
「土偶作るぞ!」

 登山して帰宅すると、保育園でアルバイトしている妻が子供用のオーブンで焼ける陶土を買ってきてくれた。この手の用具に疎いので、有り難かった。

早速制作に入る
 まずは土偶の絵を描いてみる。
土偶って絵にするのも難しい。また模様の意味も知らないので、風味となる。

図案1
図案2

 自宅のオーブンで焼くので、小さいものを作る。5cm程度の土偶風味フィギュアを5体作った。

土偶風味フィギュア
土偶風味フィギュア
土偶風味フィギュア
土偶風味フィギュア
土偶風味フィギュア

 土偶も色々パターンがあるので、それを踏襲した。ただ一つだけ西表山猫を作る。これは土偶にはない。
こんな感じだ。

 1週間くらい乾燥させる。水分を抜く。水気が残っていると焼いた時にヒビが入るそうだ。
全体に白っぽくなる。そろそろ焼き時だ。この状態は脆いので注意する。

白っぽくなる

オーブンを使って、170度設定で40分焼く。

割れずに焼けた
固くなった

 焼いただけだと土偶の質感がないので、色づけする。
1体ヒビが入っていたので、プラモデル用のパテで修復する。
「修復すると、さらに本物っぽくなった」

ヒビ
パテ埋め

 レシプロ戦闘機のプラモで使っていた水性ラッカー(タミヤ製)を引っ張りだす。ラッカーが固まっているので、黄色い蓋開け治具も探し出した。
取りあえず2体を塗装してみる。

塗料一式
これはプラモプラモ
山猫土器
飾ってみる
魂の抜け殻

 写真だと嘘臭さが増すが、実物はなんとか見られる。
ここまで出来たので嬉しいが、まだ縄文人より劣る。
縄文人からみて、今の人間はたいして進化してない。スマホを使う縄文人。そのことを再認識する私であった。

尖石遺跡

おまけ
 実は、住んでいる場所(多摩地区)でも遺跡は多く、土器が出土されている。
小学生の頃、近所の建築現場で投げ捨ててあった縄文式土器の破片を拾ってきたことがあった。まだ持っている。

 後、スエーデンのゴットランド島で見つけた化石、八ヶ岳の黒曜石など石もある。全く分類していない。まさに子供のコレクション。

60年の歴史

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