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バイク リターンズ  アラヤ マディフォックス(Mady FOX) 1993年  

2台目のマウンテンバイク(MTB)
 1993年、レースに出場するため購入する。
この時期、マウンテンバイクレースの黎明期で、レース基準も区分も混沌としていた時代。トライアスロンも同様だったが、それより勢いがあった。

 私は1989年に結婚し、横浜のチベットと言われる僻地の団地に住むことにした。団地は広大な里山の一角に接ししており、里山にはマウンテンバイクに丁度いい山道が縦横無尽に走り、絶好の練習場だった。玄関を出て1分でオフロードだった。

 この時持っていたのはGTカラコラム、フルリジット(サスのないMTB)、アメリカからの輸入品だ。サガミサイクルで購入した。今は神奈川で一番大きな有名店になっているが、当時(1989年)は夫婦でやっていた小さなプロショップだった。ホイール組み、サス交換などもやってくれるいい店だった。

GTカラコラム

 GTをこのコースに持ちこみ練習していた。一方マウンテンバイクに使えるロックショックスのフロントサスが発売されていた。この頃からMTBフロントサスの開発が激化してきた。また近場でレースも頻繁に開催されるようになっていた。
「フロンサスの付いているレース用のマウンテンバイクを買うぞ!」と意気込み、マウンテンバイクの販売強化をしていたサガミサイクルへ向かった。

 予算的にキャンデールは無理、ミヤタも今一、昔からリジットで定評のあったアラヤのマディフォックス(Mady FOX)にロックショックス装備して買った。
「サスかぁ、それもエアーとオイルスプリング仕様、まるでモトクロスバイクみたいだ」20代、モトクロスレースに人生かけていた私にとって、仕様だけで感動していた。

ROCKSHOX [ロックショックス] USA
1990年. 元サスペンションエンジニアのポール・ターナーが初のMTB用サスペンションフォーク「RS1」を発売。 マウンテンバイクのサスペンションのパイオニア。

1993年のロックショックス RS
初期のマウンテンバイクコースはほぼスキー場を使う

 サスもそうだが、当時はまだディスクブレーキなどなく、購入時はデオーレXTのカンチブレーキがついていた。恐ろしい仕様でレーバーはカンチブレーキ用にパワーレバーとなっていた。この時代のシマノは凄いものが多かった。

 デオーレXTの Vブレーキ販売されたので、それに交換するとパワーブレバーがそのままだと小指1本でブレーキレバーを引いても、直ぐにロックする。前ブレーキなどへたに引くとバイクが逆立ちする。怪我したくないのでブレーキレバーも交換する。XTのVブレーキはディスクより強力だった。

Vブレーキ最強説
シクロクロス用に私が手に入れたカンチブレーキ 

マウンテンバイクのブレーキ
Vブレーキ

 自転車に用いられるリムブレーキの一種である。ワイヤー式リムブレーキの中では最も強力な制動力を持つ。シマノ社が1990年代後半にマウンテンバイク用ブレーキとして製品化する。

カンチレバーブレーキ
 泥詰まりしにくい特性を有することから、主にシクロクロス、ランドナーなど未舗装路に対応する自転車に用いられる事が多かった。Vブレーキ以前のマウンテンバイクでは盛んに用いられた。
欠点、一定の制動力が長持ちせずに長期間使っているうちに制動力がやや弱くなる、またはブレーキ作動にずれが生じやすいため、比較的頻繁に調整が必要で、その調整作業もやや難しい。

Vブレーキ
 実はディスクブレーキ並に効く。構造が簡単で使い易いブレーキだ。ただシュー鳴りがする。これも山の中で聞こえると、
「おーっ、追ってきているなぁ」とバイクのエンジン音みたいでおもむきがあった。

レース三昧
 その5年後、サスをマニトウ(MANITOU)に交換する。このバイクでは色々と遠征して、キャンプ&MTBレースを楽しんだ。2005年に現役を引退する。

レガシーツーリングワゴン 屋根に積むのがトレンド
アラヤ MANITOU 

 そして、その頃、MTBのメッセンジャー仕様が流行っており、街乗り仕様に改造する。重量が10キロ台なので結構速い。

通勤バイク仕様
 駅までMTBのロード仕様で通勤のため走っていた時代だ。車通りの少ない道を経由するので、距離は4キロくらいだった。

 途中道で桜の木の根っこがアスファルトを持ち上げている場所があり、調子のいい時はそこでジャンプをする。ガキぽいと思うけど、50才前の私にとって、いい練習だった。
何度か、通学中の小学生男子が、「すげー」「格好いい」と声をあげるので、手を振る。

ロード仕様 

 通勤でも、ヘルメットを被り全開走行するので、何度か転倒している。一度膝をアスファルトにしたたかに擦って、破れたズボンで膝から血をたらしたまま、電車に乗って会社まで行ったこともある。会社には常備薬があるので、そこで治療をした。ズボンは裏からガムテープを貼って穴を塞いだ。

 あの当時は、子供3人抱え、仕事もベンチャー。それでトライアスロン、マウンテンバイクレースと参戦しており、周りを全く気にせず動いていた、だから傍目には狂気に近かったと思う。よう知らんけんど。

 そんな無茶苦茶をしていたら、ある日、狭心症になった。通勤時坂を登っていたとき、急に胸が締め付けられる。1分ほど止まって我慢すると痛みが消える。それが何日か続く。
これはやばいと思い自転車通勤は止めた。

 狭心症は家での食事制限と自転車ローラー台で追い込み、体脂肪を10%位にしたら痛みが消えた。
「忙しいし、これで終わり」にした。今思えば、65才前の急性心筋梗塞で死にかけた。10年前の伏線だった。

娘2の自転車となる
 末の娘、娘2が高校に上がってからは、彼女の通学自転車となった。就職してからは通勤に使う。今でも毎日走っている。
メンテは全て私がやっている。35年現役。アルミフレームだがここまで持つとは流石メイドインジャパン。

フレームの寿命 ロードバイクの定説
一般的なロードバイクの寿命は5~10年ほどと言われています。

カーボンは非常に軽く、衝撃吸収能力に優れています。カーボンフレームは理想的な環境で使用すれば10年以上は乗り続けることができます。

アルミニウムは軽量で強度が高く、さらに安価な素材です。アルミフレームのロードバイクの寿命は5~10年と言われています。
特にアルミフレームは走行中のダメージを蓄積してしまうため、5年を超えるとフレームが折れる可能性が出てきます。安全のためにも、買い替えたほうがいいでしょう。

クロモリフレームの寿命はとても長く、数十年乗り続けることができます。中には30年以上前のロードバイクに乗り続けている人もいます。

 以上が定説だが、それなら何故中古市場がある。そんな危険品売っていいのか?
私の乗っているバイクは10年、20年、40年経っている。でも危険は感じない。ただレースをやっていると、性能面でフレームの寿命はある。
特に汚い自転車は、泥埃が自転車を酸化させて寿命を短くする。汚い中古は買わない方がいい。

汚い自転車に乗るのは止めましょう。

Vブレーキ、ハンドル幅は500mm以下の時代

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