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自転車の機材(パーツ)の話 オワコンになったパーツ 本当にそうなのか?

久しぶりに自転車の話題
 1ヶ月前から骨盤の不調で、走る、歩くことが長く出来ない。リハビリ治療中だ。ここ3年ほどハイキング、登山を趣味にしていたが、物事は全く思ったようにはならない。しかし救いとして自転車は全く問題なく乗れる。それも不思議だ。

自転車リターンズ
 そこで再び普段のトレーニングのメインとして自転車に乗ることにした。
1日1万歩くらい歩いていたのに、それが1000歩も歩けないから仕方が無い。
季節は食べ歩きには良い季節になったのに残念だ。

足は第二の心臓と言われいる
 私はNoteに何度も書いているが、2021年にマウンテンバイク練習中に急性心筋梗塞で倒れてICUで命を取り留めている。だから歩く事は心臓のためでもある。しかしそれが出来なくっている。

 そのためか午後になると、足が浮腫む、これは足の血流が悪くなっていると想像する。あまり良いことではない。
その対策として自転車に乗る。今まで週3回くらいのGTローラー台に毎日乗ることにした。

外で走る事に関して 
 取りあえず室内練習で、ある程度鍛えてから屋外で走る。
ロードバイクで東京を走ることは、時速40キロ程度で走れるようにする。そうしないと怖くて一般道路の車道は走れない。

 たまに舗道を走る場合はママチャリとして乗る。20キロ以下で徐行する。
そして、アシストのママチャリのおばさんに煽られる。
信号で止まっているおばさんを見ると「あたし、速いから」と鼻の穴を膨らませている。

 実際に車道しか走らない私にとって、走力がないと危険だ。常に車やバイクに抜かれる。30キロから40キロで走れば、車も微妙に抜けない。
時折「基地概車」がいるけど、その場合は喧嘩しないで逃げる。
若い頃は喧嘩していたこともある。

 最近では、一般道路はリエゾン区間(移動区間)で走るだけで、基本トレーニングは車の入らないオフロードで行う。だから今はシクロとMTBが中心だ。

GTローラー台とブリジストン アンカー

 ローラ台の自転車は息子が引っ越しした時に預かったブリジストンのアンカーだ。日本製のバイクは品質がいい。これは普及品だが乗り心地はいい。ホイールはシマノの鉄下駄とか言われるWH-RS10だけど、完璧に調整されている。
ケインデンスを140位にあげても、50でもブレと振動がない。全く安定している。これはトライアスリートから譲り受けた中古だが、おそらく良いショップで購入したのだろう。

ケインデンス 自転車において1分間のクランク回転数のこと。自転車に乗る人がペダルを回す速さを示す。rpm(回転毎分)を単位として表す。

高級ホイールでも調整が必要
 高級ホイールを海外通販で安く買うと大抵ブレがある。海外の品質管理は日本と違う、想像に難くない。
それを調整して売るのがプロショップだけど、そんな店も少なくなった。自転車は益々工業製品となっている。プロショップも専門工具を使ってアセンブリーだけしかやらなくなった。今の車屋と同じ道を歩んでいる。
だから自分でやるしかない。

 私は調整にスポークテンションメータをたまに使うけど、数字を見ても目視と感覚が一番重要だ。

スポークテンションメータ
スポーク張力データが必要

自転車という機材
 自転車は機材スポーツだけど、モータスポーツではない。あくまでもエンジンと操作は人頼みだ。それでも機材に頼る部分が大きい。ゴルフもそうだけど、道具を使うスポーツは人間の欲望をかき立てる。常に隣の芝が青く見える。

 私のもっている自転車はひと昔前のものだ。2005年から2010年の自転車。古典的な自転車らしさを残している最後の時代のものだと思う。

Six13 とリドレー 当時の名車

 リドレーX-FIRE ブレーキはVブレーキだ。これはカンチブレーキから交換した。ホイールはマビック クイックリリース(QL)でエンドに固定する。シクロクロス車だ。
ちなみにVブレーキは自転車にとて最強だ。構造が単純、壊れない、効く。

キャノンデールSix13 ブレーキはキャリパー、ホイールはフルクラム(QL) 典型的なロードバイクだ。

スペシャライズドとゲイリーフィシャー 当時の両雄

 マウンテンバイク(MTB)  ゲーリーフィッシャースペシャライズドだ。ブレーキは当然ディスクブレーキで、フロントサスだけのクロスカントリーモデルだ。今やオワコンと言われる26インチホイールでクイックリーリース(QL)だ。
現在、MTBの主流は29er ホイールで二回りくらいデカい。ハンドル幅も広い、全く違ったフレーム仕様だ。乗り方も変わってきている。

機材(パーツ)のオワコン
 この美しい自転車達だが、機材としては全て過去のものだと言われている。
今ブレーキはレース仕様だとシクロ、ロードも油圧ディスクがメインストリームだ。それにともない、ホイールもスルーアクスルを使う。そうなるとフレーム設計も大きく変わる。

 今までのシクロのカンチブレーキ、ロードのキャリパーブレーキ、MTBの26インチホイールなど全てオワコンと言われる。
それに見合った強度と設計で作ったフレームではないフレームも当然オワコンとなる。

 最近、フレームはカーボンモノコックとなり、職人の溶接も不要。AIとCADでフレームの金型を設計する。後は中国、台湾での工場生産となる。
変速システムもサーボーモーターを使った自動調整となる。MTBなど構造が複雑なフロントシフトもオワコンにしている。
手動の変速機もオワコンだ。勝手にオワコンばかりいているのが自転車業界。その結果、自転車の価格もメンテ費用も高騰して、自転車スポーツの裾野を狭めている。モータースポーツ化している。

ディスクブレーキ
Vブレーキ
キャリパーブレーキ
カンチブレーキ(レース用)
ディスクホイールとQLの組み会わせ

 進化する機材を使う。それが正義だ。機材スポーツはそれが宿命だと言う。だからの写真の美しい自転車は全てオワコンだ。
「それはおかしいだろう」
そう思うオールドスクールの人達も沢山いるはずだ。

オールドスクール 現代では「古典的」というニュアンスで使われています。 オールドスクールという言葉が使われる場合、そのものが持つ文化を時代も指し、「古くてカッコ良い」と言える。

自転車は文化
 オワコンを連呼する人達は、自転車を文化として捉えてない。自転車をスマホと同じような便利な機材で処理をしている。
趣味において「機能ってなに?」「便利ってなに?」「古いってなに?」
そのモノが持つナラティブ
があるから趣味として価値がある。その文化が好きになる。

 ナラティブ ここではモノにまつわる人達が語る物語

 EV車と同じようにスマホ化する自転車。これは文化の廃退だと思う。
自転車には伝統と文化があり、趣味性が強いので、一流選手も自転車自体が好きな人が多い。だから伝統あるロードバイクレースでディスクブレーキ化は長い間敬遠された。

 だって、欧州のプロレースでは、2004年までヘルメットも任意だった。
つまり美しくない。自転車のモータサイクル化を嫌った。その心情を理解出来ない人々、または市場経済の理論で設けて生きる人々、彼らが便利で新しいモノが正義、全てで、他はオワコンと叫ぶ。

 今のロードバイクのメインストリームに対して「好きではない、言葉が悪いな、残念な気持ちになる」それが私の気持ちだ。
近い将来、アシスト自転車だけとなり、ついに自転車もオワコンとなる。それはオートバイだ。
だって漕ぐ必要がないだろう。

オワコンと言われるクイックリリース(QL)
とスルーアクスルについて考えてみた

 ディスクブレーキにスルーアクスルが必携みたいにネットや雑誌には書いてあるけど、昔はMTB(クロカン用)も5mmQL(クイックリリース)だった。私は剛性不足だとは感じたことはない。
以下がステレオタイプの説明だ。

クイックリリース(QL)
スルーアクスル

^^^^^^^
ディスクブレーキとスルーアクスルはセットです。
なぜ?

剛性が高いから。
QLは細いシャフトを挟んで固定していますが、スルーアクスルは太いアクスルを差し込んで止めています。

ディスクブレーキはホイールの中心付近を強い力で制動するのでエンド部分に負荷がかかりますししかも制動力が左側のみにかかるので捻じれる力が加わりますね。
(昔(1974年)世界で初、ディスクブレーキが付いたCB750に乗っていたけど、フロントフォークの剛性不足で左に捻れた。私の含蓄)
太くて剛性の高いアクスルの方が捻じれに強いのでディスクブレーキに最適なのです。
^^^^^^

私の意見  
 QLは挟み込んでハブを固定する。どう見ても構造的にフロントフォーク、リアフレーム ハブとホイールの剛性が重要ではないか??
MTBはフレームとフロントフォークの剛性が高いからディスクを使えていた。QLの剛性だけではないはず。

ハブとQLの構造

 私はスルーアクスルの利点はホイールの取り付け位置がずれない。これが一番の理由だと思う。ディスクブレーキはQLで止めていると、毎回微調整しないと、ディスクがパットに丁度よく収まらない。引っかかる。一度決めてもズレたりする。でも整備スキルがあればいい。キャリパーブレーキだって同じこと、ホイールの触れが微妙に問題になる。全て調整してないとその能力は発揮できない。

危険もある
 過去、ロードバイクでQLが一度折れたことがあった。ブレーキはキャリパー。練習を終えたあと、リアホイールを取ると真ん中でクイックがおれていた。何故外れなかったか?
上からの加重とチェーンのテンションで持っていた。前輪だと段差の振動で外れていたと思う。この原因は劣化だ。
常にテンションかけているので当然だ。スルーアクスルはその点安全ではある。

まとめ
 以上、こんな感じでオワコン機材を使っている私。
しかしナラティブはある。これらの自転車で、今まで力の限り勝負をしていた。

トライアスロン
MTB クロスカントリーレース

今回はこの辺で終わり。


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