マディフォックス 1993年のバイクの再生
マディフォックス リターンズ
2014年、娘2が高校生の頃から通学・通勤自転車として使っていたアラヤのマディフォックス(Mady Fox)が、10年ぶりに私の手元に戻ってきた。
Mady Fox1993年製、フロントにロックショックスのサスが初めて付いたモデルだ。これは妻がプレゼントしてくれたマウンテンバイクだった。
当時、私が住んでいた団地から5分の場所に横浜のチベットと言われた里山が広がっていた。そこがこのマディフォックスのフィールドとなっていた。とにかく長く乗っているバイクだ。
マディフォックスの引退
2006年にゲイリー・フィッシャーのビックサアーを購入したため、長年レースで使っていたマディフォックスは、私の通勤と普段使いのバイクとなった。
マディフォックスは本格なマウンテンバイクレース仕様なので、クロス仕様にするため、ホイール、タイヤを交換する。これで総重量が11キロとなった。だから当時巷に溢れていたロードバイクと同じ速度域で走れた。
ただスポーツバイクをよく知らない車のドライバーは、子供の自転車だと勘違いをして、走行時に強引な左折や追い越しをしかけてきた。
「そんなバイクで、車道を走るな!」だろうね。
コラテック(CORRATEC)登場
娘2は全く自転車を整備しない子で、タイヤに空気さえも入れない、当然バルブの仏式、英式、米式もわからない。ちなみに息子は自転車メンテの資格を受験している。(合否は不明)
娘1は大学時代、自転車競技部でロードレースをやっていたし、自転車さんでアルバイトもしていた。だから2人ともそれなりに自転車整備はする。
私はマディフォックスを壊したくなかったし、事故も怖かったので、娘2が自転車通学・通勤をしていた頃は、定期的にメンテをして、消耗品の交換もしていた。しかし、今年の春から娘2は仕事を変わり家を出た。マディフォックスはお気に入りで、持っていき、相変わらず通勤に使っていた。
そんな娘2から電話があった。必要だと思い買ってあげた仏式対応のパナの空気入れで、マディフォックスに空気が入らないと言う。さらにシフトが変わらない、チェーンが落ちる、ブレーキ鳴りが酷いと色々と不都合を言ってきた。
古いスポーツ自転車は半年もメンテしないとガタガタになる。私はマディフォックスが崩壊する前になんとかしようと思い、私が使っていたクロスバイクのコラテックを車に積んで娘の住んでいる団地へ向かった。
そして等価交換した。
購入しても娘2はコラテックには乗らず、マディフォックスを乗り続けた。勿体ないので今まで私がコラテックに乗っていた。
つまり購入5年目でついに娘2が乗るようになったのだ。
「めでたいね」
私にはフレームが小さいので、ハンドル、ステムを交換していた。今回娘2のサイズに戻す。タイヤは大好きなコンチネンタルのスポーツの32mm。走りが軽いタイヤだが、パンクしやすいので、少し心配だ。
マディフォックス リターンズ
マディフォックス、私の手に戻ったが、ボロボロだ。クランクに鳥の糞が着いているのを見ると少し悲しくなる。早速掃除しながら、動作をチェックする。
リアデイレイラー 、シマノ・デイオーレXTの動きがおかしい。中のバネが壊れているか錆び付いているのだろう。これは1993年製だから限界だろう。
ホイールは振れが酷い、アラヤのホイール、ハブはデイオーレTX、高級品だが使い方が悪い。
チェーンリングは尖っている。限界まで消耗していた。
メンテナンス
走れる状態に修理するため、まず部品を集める。
私のストックにないコンポ類はオークションを探す。メルカリは既に転売屋になっており、この種の古い製造中止になったコンポはクソ高い。
消耗品のタイヤも26インチは選択肢がなくなっている。
購入品 こんな時はAmazonに頼るしかない。
パナレーサー クリンチャー タイヤ [26×1.50] ハイロード2本 ¥5,000
チューブ2本 シマノ ストック品
ミカシマ(MKS) 自転車 ペダル RMX1セット ¥3,100
グリップ 1セット ¥900
ヤッフーオークション
シマノ ディオーレLX フロント・リアディレーラー8S ¥2,600
シマノ 42 5ホール フロントチェーンリング 42 ¥1,700
ストック品
ホイールセット アラヤ、ハブ、シマノ ディオーレXL
ステム NITTOHオリジナル 130mm
サドル VOL
シフト ワイヤー シマノ
かかった費用 ¥13,300円
作業内容
ホイール、タイヤ、前後交換。
リヤディレーラー、フロントチェーンリング(トップ)の交換。
ペダル、シフトワイヤー、ハンドルグリップ、サドルを交換する。
ハンドルステムをオリジナルに交換。
細かい調整をして終わりだ。
作業は3日かかった。1回2時間作業。
ワイヤリング(ケーブルの取り回し)の話
ロードバイクのワイヤリングを見ると組んだ人のレベルが分かる。目安になるのが、リアブレーキケーブルのワイヤリングだ。これは正しいとか正しくないのかではなく、手をかけているかどうかの話。
シマノのデフォルトのケーブルセットでアウターをそのまま使うと、余長が多く、ほぼ山なりになる。このままだとインナーケーブルの動きにフリクションが生じる。だから切って適切な長さとするのだけど、今時の既製品となっているロードバイクではそんな手間をかける職人さんは少ない。組むだけだ。
私のキャノンデールはこんな感じだ。短い(私がやった)
息子用にと、TTバイクへ乗り換えたトライアスリートから買ったアンカーはいい感じだ。
このバイクだけどシマノ汎用のアルミホイールがきちんと芯だしされていて少し驚いた。いい店で購入したのだろう。
アンカーを初心者へ売る店は大体真面目だ。初心者は派手な車種を好むからね。アンカーは個人がメンテ出来ることを考慮して組まれている。
人間も部品交換したい
私は坐骨神経を今患っており、今回の作業はキツかった。
さらに私は心臓もステントを5箇所入れているし、薬も多く飲んでいる。
これでも63才までトライアスロン選手であって、年代別では上位の選手だった。60才の時はオープンウオータースイムで年代別3位にもなった。
これが最後の入賞で、64才から体が一気に壊れていった。自転車で言えば耐用年数が過ぎたのだ。
マディフォックスは直るからいい。私の体も部品交換して治るならそうしたい。