子供達の結婚について考えている
*沖縄の海にて、低い雲が広がり、風が吹き、波が沸き立つ、嵐の前触れ、焦っている私、そんな状況だ
結婚適齢期
子供達が結婚適齢期だ。ここでいう結婚適齢期は繁殖行動という動物的な観点からみた場合の話。結婚という行為は自体は何時だってかまわないと思う。
最近子供達から、結婚に関して質問をされる。そんなことで私も今時の結婚について考えてみた。
家族の現状
息子(29歳)独身、娘1(27歳)娘2(24歳)、皆、仕事をしている。3人とも未婚、これを踏まえてデータを少し調べる。
未婚率(2020年のデータ)
男の未婚率
20~24歳 95.2%
25~29歳 72.9%
30~34歳 47.5%
35~39歳 34.5%
女の未婚率(2020年)
20~24歳 92.3%
25~29歳 62.4%
30~34歳 35.2%
35~39歳 23.6%
25~29歳で結婚している男 27.1% 少ないねぇ。
30~34歳では52.5%、ここで半分が結婚する。
20~24歳では4.8% 少ない。高学歴社会だからかなぁ。
女の場合
25~29歳で結婚している 37.5% 少ないなぁ、ちなみに第一子の出産は20代までに済ました方が身体的に楽だと聞いている。
30~34歳では64.8%、ここで一気に結婚する。おそらく女の人は出産という大きな問題があるからだろう。35歳以上の初産婦は高齢初産婦となり色んなリスクが急増する。
一方男は気楽だね。
でも歳とって結婚して妻と子供を扶養すると、寿命と健康の問題がある。最悪、妻が介護と子育ての同時進行とか怖い話になる。
少子化への影響
子供を産み育てる場合、結婚の適齢期を男 40歳 女 35歳とする。
今、この年代での結婚率は65%くらいとなるだろう。
つまり適齢期人口の35%が子供を作らないことになる。
また結婚しても子供が2人以下だと、適齢期の人が作る子供の数は、適齢期1人対して0.325人となる。
加速度的な少子化になる。
簡単な計算をしてみる
男 1000人 女 1000人 いるとして、結婚するのは 650カップル
子供が1人とする。
つまり2000人が次の世代で 2000人×0.325=648人まで減る。
国の少子化対策は子育て支援がメインだけど、こう考えると何か抜本的に間違っているような気がする。
以上データからの考察はここまでとする。
自分の人生から結婚をかえりみる
私の妻は11歳年下である。結婚した年齢は妻が22歳、私が33歳。当然世代間のギャップはある。
よく結婚に関して、価値観の違いで結婚に踏み切れないとか聞く、それは価値観の違いと言うより、趣味や嗜好程度の違いだろうと思う。
価値観の違いだと宗教から人間の生きる価値まで含んでしまう。そして最後には恨み、殺し合いになる。
結婚当時、私は結婚感とかを全く持ってなかった。 妻も世間知らずで精神的に不安定だった。つまり不完全な者同士の結婚だった。
それでも昔の男の発想で、この娘の面倒をみたい、そんな生意気な気持ちで結婚した。
この話を娘に言うと、
「どこから来るの、その自信は??」と言われる。
私も分からないが、貯金は300万円くらいあったと思う。
結婚するには、結婚式もそうだが、やることがてんこ盛りだった。
まず実家を出て住む家を探す必要があった。住む場所は非常に重要だ。人間は環境の動物だから地域に染まる。ちなみに地元の落書き。(30年以上前)
取りあえずは共働きとしたが、自分のサラリーだけで家庭を運営したい気持ちがあり、家賃の安い公団住宅を申し込んだ。当時、バブルで民間の家賃はバカ高かった。
東京はほぼ全滅、神奈川はよく知らないので、妻の実家近くの公団団地に申し込みをして当選、何とか入居した。
倍率が低かったその団地。立地としては横浜のチベットと言われる程の田舎だった。団地の裏に広大な里山が広がっていた。家賃は破壊的に安かった。自然環境は最高、ただ通勤には最悪の場所だった。近くの駅まで3キロある。さらに一山を越える。
ちなみに広大な里山には林道が沢山あった。全長10キロほどある。これはマウンテンバイクの練習にぴったりだった。
早速レーシングモデルを手に入れて走る。
こんな感じで、結婚しても頭は常に自分の遊びで満載。それでも実務的な面も私は持っており、生活費を切り詰めて、お金を貯め始めた。
これはお袋の教育のお陰だと思う。
子供達の遊びといえば里山でザリガニを獲ったり、カブトムシを獲ったり、旅行はキャンプとマウンテンバイクレース。ゲーム機類も買わなかった。
「お金は少しの努力と節約で、ドンドン貯まる」お袋の教え。
今思えば、結婚後に一番必要なのはお金(貯金)だった。
これは必携だ。後に、教育費、家と莫大なお金が必ず必要になってくる。
それが出来ないなと結婚生活はある時点で不幸になる。例え資産家でも一代で終わる。
結婚後の幸せは夫婦がどこまで頑張るかによる。
この辺りで、「いや違う」と言う人もいると思うけど、私の経験で言っているので、あくまでも私見。
後、頑張り始める時期もある。出来れば早めに予算案を立てる。まず生涯収入を計算する。サラリーマンであれば比較的簡単に予算化出来る。
そして気づく、お金を貯め始めるには分岐点がある。私もギリギリで気づいた。
今更遅い時期、(It's Too Late)となるのは、男は35歳くらいだと思う。
リカバリーするとか、稼ぎがいいなら問題はないが、そんな人は少ない。
子供ができると、肩の荷がグッと重くなる。また希望も持てる。
そんな家庭を運営して繁栄させていくため、本気で金を稼ぎ出す努力を私はやらざる終えなくなった。
そうならない男は結婚しないほうがいいのでは思っている。
妻が稼ぐという選択肢も今はあるかも知れないが、昭和の男としてはその選択肢はない。無理だ。
少子化対策は男でも女でも、お金を稼げる世の中にすることだと思う。
経済対策が一番重要。環境問題をメインにした政策もいいけど、まずは国を繁栄させて欲しい。
それも安易なマネーゲーム、詐欺的な商売ではなく、世界の世情に左右されない骨太の産業で繁栄させて欲しい。
そうすれば結婚率も上がるだろう。
未来への希望を持たせることが一番の少子化対策、お金を配ることではない。
また、いい大人が何でも国に物乞いしたり請求するのではなく、働いて儲かる場を求めて欲しい。
さて私の話に戻る。
結婚後3年目で第一子が産まれる。妻は専業主婦となり子育てに専念した。
子育てに関しては、男は独りよがりでアホだ。
3人目の子供を育てる頃になると、妻はたくましくなり、地域社会に深く溶け込んでいた。そんな地域ネットワークは男にはない。定年になると分かる。
その頃から生活面の仕事はほとんど妻に頼ることになる。その例として妻の車の運転が上達する。そして男は助手席に乗ることになる。
子育てすると女は強くなり、男は自分の駄目さ加減に気づく。
そして自分も変わった。
ゴツゴツの岩だったが。川の流れでもまれ、多摩川の砂利のように丸く小さくなった。
それでも波風は吹いた。それを何とか乗り越えられたのは、やはり生活に多少余裕があったからだと思う。
実際、子供が不治の病になったのだが、その時も家庭の安定というバックボーンがあったので乗り切れた。またそこから新しい世界(仲間)も出来た。
とにかく正しく稼ぎ、そして適所で使うことが結婚生活の基本だと感じた。
個人の夢とか自由とかそんな子供じみた言い訳は消えていた。家族と生きることが自分の夢になっていた。
話が結婚適齢期から脱線しているけど、これが私の結婚生活における感想。総括となる。
おまけ
人生を生き抜くのに重要な選択、苦しい時に参考にして欲しい。
スティーヴン・キングの小説「刑務所のリタ・ヘイワース」
1982(映画:ショーシャンクの空に)から抜粋。
純潔をつらぬく意外に第三の選択肢がある。
それは全世界の大人達が選んでいる道だ。
欲に目がくらんでどぶ泥の中におっこちないよう、バランスをとって歩く。二つの悪のうち小さいほうを選び、自分の善意を失わないように進む。
で、自分がどれだけそれをうまくやっているかは、たぶん、これで判断できるんじゃないか。
夜にどれだけぐっすり眠れるか・・・そしてどんな夢を見るか。