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【2】憧れとの距離

わたしの幼い頃の憧れは、もっぱら「セーラームーン」でした。

特に、セーラーマーズこと火野レイちゃんが大好きで。

黒髪ロングをなびかせ、真っ赤なハイヒールを履きこなす姿は憧れそのものでした。

幼さもありながら、気が強くて凛としていて、色気があって。

いつもアニメを見ながら、レイちゃんたちの絵を描いてました。

女の子の綺麗な体の曲線への憧れは、人一倍強かったです。
しっかりボンキュッボンなボディラインも描いてましたから。笑

そんなわたしが小学校の高学年に差し掛かった頃。

1番仲の良かった幼馴染の胸が少し膨らんでいることに気付きました。

話を聞いてみると、スポーツブラという、膨らみはじめの胸をカバーするファーストブラを付けているということを教えてもらいました。

一方わたしはつるんつるんのまま変化なく。

幼馴染への嫉妬に似た気持ちも抱きながら、早くわたしも憧れの女性像に近づきたい…と思い描いていました。

スポーツブラを買って欲しいと母にせがみましたが、まだ必要ないと断られたことを覚えています笑

そのまま時は流れ、中学生になっても胸は大きくならず。

スポーツブラを買ってもらったと思います。
膨らみはないけど。
それでも嬉しかったんですよね。
なんせ憧れのアイテムですから。

ピアノの発表会では、スポーツブラにタオルハンカチを丸めて入れたこともありました。

初潮も胸の膨らみもないまま高校生を迎えます。

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