見出し画像

『蝶々』という名の町(674文字)

サンフランシスコから車で4時間のところにある小さな町マリポサ。『マリポサ』はスペイン語で『蝶々』のこと。この町に3泊して、1時間のドライブで行けるヨセミテ国立公園を二日間訪れた。サンフランシスコから通うのは現実的じゃないし、公園内のホテルは人気もお値段も高いので、サンフランシスコからヨセミテの動線上にあるこの町をベースとして選んだ。

元々カリフォルニアというのはメキシコだったから、州内には多くの地名がスペイン語なんだという。それにしても、町の名前が『蝶々』というのは可愛らしい。とても小さな町のようで、おそらくここがメインストリートではないかと思われる通りを歩いてみたが、サクサク歩けば5分、10分でお店の立ち並ぶエリアは終わってしまう。

田舎町特有ののんびりとした雰囲気があり、町名の蝶々のイラストが至るところに描かれていた。

強い地域愛が感じられるけれど、ゴリゴリの主張ではなく、優しくて長閑な雰囲気を作り出しているような印象にとても好感が持てた。

メインストリートから脇道を覗けば、そこはもう長閑な景色だった。一方で、町の中にはスタバもあれば大きなスーパーもあり、滞在中は不自由なく快適に過ごすことが出来た。ただし、平日の朝にはひどい渋滞もあり、目の当たりした時は、住民の日常は旅行客のようなお気楽気分だけじゃいられないという現実に気付かされた瞬間だった。


おそらく特段珍しい町ではないのだと思う。しかし、海外で暮らしたことのない日本人にとってみれば、のんびり気分を味わえるアメリカの田舎暮らしの擬似体験が出来たという点で、とても良い休暇となった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?