幸せの青い鳥（435文字）
鳥の観察…
というほどのことではない。
ただ、散歩の途中で立ち止まって水路を泳ぐ鴨を眺めていた。
エサを採っているのだろうか、
時々、頭を水中に突っ込んでは
逆立ちのような格好をしている。
みんなで代わる代わる逆立ちしている姿が可愛くて…
その時、ほんの一瞬、側の茂みから鳥が飛び立った。
ものすごく綺麗な青い色をしていた。
メタリックと思えるほど光沢のある
鮮やかな青色だった。
少しだけ飛んで、水路の向こう側の木にとまった。
慌てて撮った写真がこちら。
さっきはあんなに鮮やかな青色だったのに…
光の加減だろうか、色が違う。
この写真を撮るとすぐにまた飛び立って
どこかへ行ってしまった。
帰宅してこの写真に写る鳥を画像検索してみたら
カワセミと出てきた。
カワセミなら綺麗な青色のはず。
最初に見た時の色なら納得できる。
でも、水が澄んだ清流にいる鳥では？
結局、分からず仕舞いだけれど、
あの時に見た翼の色は脳裏に残っている。
正解がなんであれ、特別な鳥を見たような幸せ感。
まるで幸せの青い鳥だ。