NHK連続テレビ小説「虎に翼」への違和感を少々
写真:いずれもWikipediaより
こんなことを記すと、同番組の人気を支えておられる人たちの怒りを買うような気がしないでもないのですが、あえてnoteに書こうと思うのは、こういう思いからです。
まず、戦後施行された「日本国憲法」は第14条で、つぎのように宣います。いわく、
「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない」
このドラマは、この条文のもたらした恩恵のようなものを主軸にして物語を展開しているような気がします。
しかし、翻って憲法冒頭の第1条から第8条までを参照すると、
「天皇という世襲の『門地』の特権」
を滔々と述べているわけですね。
いやあ、これは「天皇」という「特権的門地」を保全することで戦後日本の統治を安定させようと考えた「現代日本という植民地統治の宗主国=アメリカ」の悪知恵の最たるもののようにしか思えないのですが、どうなんでしょう。
たしかに「憲法14条」がもたらした恩恵には実に大きなものもありはするのですが、その憲法の冒頭の「8つの条文」は見事に「憲法14条」を裏切っているのであって、こうした矛盾が現代日本における、さまざまな意味での格差の拡大を支えているような気がしないでもありません。
まあ「NHK」は同時に「国営放送」みたいなもののようなので、平気でこういうドラマを流して戦後日本の政権がめざしたかのような「進歩性」を訴えたいのでしょうが、なんだか、ねえ。そんな違和感の一端を記してみました。