甘すぎて研究対象に!?森の絹と呼ばれるサツマイモ【島根県飯石郡飯南町】
今回は前回の北海道美唄市からのしりとりで、島根県の飯南町とその名物についてご紹介します。
島根県の山間部に位置する飯南町。
そこには研究対象になってしまうほど甘すぎた名物がありました。
島根県飯南町ってどんな街?
島根県飯石郡飯南町は中国山地に位置し、街全体の約9割を森林が占めるのどかな街です。
過去は山陰と山陽を結ぶ中継地点としても栄え、多くの人々が行き来をしていました。
街は豪雪地帯としても知られており、冬の時期は雪が深く積もります。
人口は約4300人。
1960年代頃から人口減少が進んでいますが、若い方が街を盛り上げようと活気あふれている面もあります。
街のゆるキャラである“い〜にゃん”は全国のゆるキャラランキングでも上位に入るほどの人気キャラで、各イベントなどでも見かける街の人気者です。
出雲じゃないけど出雲そばの名店!
飯南町には出雲そばの名店があります。
それが奥出雲そば処一福さん。
大正11年に創業された一福さんは、飯南町ならではの出雲そばを作り続けています。
現在では広島県や岡山県や大阪府にまで店舗を展開し、計10店舗まであります。
その一福さんの本店があるのが飯石郡飯南町。
創業当時からの伝統を受け継ぎ、蕎麦は常に打ち立てをお客に出されています。
自社工場で作られるこだわりの麺と、蕎麦通も唸るほどのツユが本格的な味を生み出します。
営業時間中は地元のお客だけではなくツーリング中のバイカーや一福の蕎麦を食べるために訪れた方々で賑わうほどです。
お取り寄せもされているようですので、遠方に住む方でも一福の蕎麦を楽しむことができます。
飯南町を訪れた際にはぜひともお立ち寄りいただきたい名店です。
飯南町のサツマイモ
サツマイモはその名の通り鹿児島県の名物ですが、実は島根県飯南町でしか栽培されていないサツマイモがあります。
もともと飯南町は標高400mほどの位置にある街のため、寒暖差がとてもあります。
それに加えて三瓶山の火山灰が積もった土地はミネラルが豊富で、様々な作物が育ちやすい環境にあります。
そういった特徴がある飯南町の土地では、サツマイモも他の土地よりも育ちやすいのです。
実際に飯南町は古くから転作としてサツマイモを栽培してきた歴史があり、今もなおサツマイモを作り続けている地元の農家さんもおられます。
森の絹
そんな飯南町で作られた地元ブランドのサツマイモが森の絹です。
焼き芋の糖度は45度以上で、バナナよりもメロンよりも高い糖度があります。
(バナナ20度、メロンは15度)
食感は名前の通り絹のように滑らかで、蜜が多くねっとりとしています。
その食感や甘さは野菜を食べていると言うよりはスイーツを食べているような感覚。
それが色々と手を加えるのではなく、ただ焼き芋にしただけでその甘さが出る。
森の絹を食べたら他の焼き芋が食べられなくなるかも知れません。
栽培期間中は農薬も使用されておらず、お子さまでも安心して食べることができます。
甘すぎて研究対象に!?
その甘すぎる森の絹は、甘すぎたゆえに島根大学の生物資源科学部の教授たちにより研究対象になりました。
4年間の月日にわたる研究により、森の絹は他の品種と比べてどれも高い糖度があることがわかりました。
しかし森の絹は飯南町内では限られた生産者しか作っておらず、まさに幻のサツマイモとも呼べる品です。
ここまで島根県飯石郡飯南町とその名物である森の絹についてご紹介してきました。
ですがまだまだ紹介しきれていない名物や観光名所はたくさんあります。
気になる方はぜひ調べてみてください。
次回は飯石郡からのしりとりで、“し”から始まる街とその名物についてご紹介いたします。
ここまで読んで頂きありがとうございました。