あなたは噛めるか!?日本一硬いパン!【香川県善通寺市】
今回は前回の長崎県雲仙市からのしりとりで、香川県善通寺市の名物について紹介します。
善通寺市の名物として人気が高いのがカタパンです。
カタパンは善通寺市の「熊岡菓子店」さんの店主が、日清戦争の頃に日本軍からの非常食を作って欲しいとの要請を受けて考案した食べ物でした。当時は兵隊パンとも呼ばれ、日持ちがして持ち運びしやすく腹持ちも良いとされていました。
戦争が終わり日本国内が平和になってからもカタパンは作られ、「熊岡菓子店」さんの名物メニューとなっています。
なんと言ってもその特徴は名前の通り硬いことです。
カタパンには、
100g200円の石パン、
1枚30円の角パン、
1枚50円の中丸パン、
1枚20円の小丸パンがあります。
中でも最も硬いのは石パンで、その名前に負けないほど石のように硬いパンになっています。
値段も安いことから旅の途中でちょっと買ったりお土産でまとめ買いする方が多いです。善通寺は四国八十八箇所の中の一つでもあるため、お遍路の途中で立ち寄って購入する方もいます。
カタパンがここまで有名になったのはただ硬いからだけではなく、硬い中でも優しくほのかな甘みがある味にも人気があります。
どこか懐かしくもあり、かつ誰もが好きなその味は何度食べても飽きることはありません。
お店の建物も大正2年に建てられたもので、レトロな雰囲気が漂います。
とても趣があり、歴史ある外観も人々を引き寄せる要因になっています。
購入したカタパンを入れてもらえる紙製の袋もとてもレトロです。昔から変わらないまま作り続けていることが伺えます。
お店には朝から行列ができていることも珍しくありません。昼には売り切れてしまうこともあるので、買い求める場合には早めに行った方が良いかもしれません。
作り方もカタパンが生まれた時から全く変わっておらず、変わったのは煉瓦の窯から電気釜に変わったことくらいだそう。
ほぼカタパンが生まれた時と同じ味で今でも食べることができるので、当時の情景に思いを馳せながら食べるのもまた一興かもしれません。
カタパンを食べるときには、歯の強さに自信がない方は一気に噛まない方が良さそうです。硬いパンというよりは、パンの味がする石くらいに構えておいて損はありません。
いきなり噛んでも噛めないことがほとんどです。ですので食べるときには口の中で噛まずにそのまま味わってみてください。
そのうちにホロホロと崩れて噛めるようになてくるので、ゆっくりじっくりとカタパンの優しくほんのり甘い味を楽しみながら時間をかけて食べるのが良いです。
熊岡菓子店さんには、カタパン意外にもミレービスケット、えびせんべい、芋けんぴ、ボーロなどの昔ながらのお菓子も量り売りで買うことができます。
熊岡菓子店さんに行かれた際には、せっかくですのでカタパン以外のお菓子も買ってみてください。昔ながらのレトロでノスタルジックな雰囲気をより一層味わうことができそうです。
今回は善通寺市の名物であるカタパンについてご紹介しました。
ですが善通寺市にはまだまだ他の名物や観光スポットがたくさんあります。
カタパン目当てで善通寺市を訪れる方も多いですが、善通寺市に行った際には他の名物や観光スポットにも触れてみてください。
次回は善通寺市からのしりとりで、「じ」から始まる市とその名物についてご紹介します。