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「偉そうに喚きちらしても答えなど何もないくせに そう僕は僕なりに見つけてくさ」
あの武道館から5年半、いきなり「3月9日に『SuG』としてライブをやります」と聞いて、右京さんばりの「はいぃ?」を、ゆじさんがやる右京さんのモノマネベースで発動してしまったのは自然の反応だろう。とにかく、5年半ぶりのSuGである。ド根性でチケットと休みを確保し、EX THEATERへ向かった。あの「やります武道館!」と武瑠さんがぶち上げた、因縁の場所へ。
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なんというか、情報がリアルタイムで拡散し、感情もリアルタイムで連鎖するけれど、肝心なやり取りにはタイムラグが発生する面倒な時代に、目の前のことに怒って、泣いて、笑えることって、ものすごく健全なことなのだなと。正直、インタビュー映像で明かされた武道館直後の「事件」について、思うところがないと言ったら嘘になる。でも、暴露話に配慮はいらないけれど、打ち明け話には勇気がいることも理解できないほど、私も子供ではない。メンバーの意志をくんで、ファンの人にもきちんと彼らの真意が伝わるよう「聞き手」としてお仕事を全うしてくださった平賀さんに感謝である。そして、長年の感情面のわだかまりを「大人」としてきちんと話し合ったうえで「39日間限定復活」という最高のプレゼントをしてくれたメンバーにも。
去年武瑠さんが「許せる人でありたい」という言葉を使っていたけれど、許せないことばかりの世の中だからこそ、許せることに関しては意地を張らずに向き合っていたいねという。世の中は、怒りや憤りを他者に連鎖させないという信念ゆえに、理不尽のほうから体当たりされるとか、生存権を生存戦略で侵害されても何も言い返せないとか、底なしの不条理で満ちている。だからこそ武瑠さんの「憎しみで始まったことを、人を傷つけることに使わなくてすんだのは、支えてくれた人たちのおかげ」という言葉に、町野選手のゴールを見た時のようなガッツポーズをかましてしまったのだろう。そうだよ、私もそうやって生きてきたんだよって。
終演後にツアースケジュールが入ったフライヤーを受け取るのも久しぶりだ。フライヤー片手にGoogleカレンダーを起動して、Jリーグの日程を確認するのも、いつものことなのになんだか懐かしい。まだまだ元通りというわけにはいかないし、国の基準が変わったところでウイルスがいなくなるわけでもない。今まで以上にルールやマナーはきっちり守って、全力で好きを楽しもう。それが生きるってことだ。