漫画万歳!(33) ~NINKU -忍空-~
最近は、漫画は電子書籍で読むことが多く、紙の本は、どうしても捨てられないもの、電子書籍にならないもの(作者のこだわり)、まだ連載中のものなどを残して、だいぶ整理しました。読み返してから処分しようととってあった本も、いつ手放せるかわからないので、思い切って人にあげたり、古本屋に売ったりしました。最後まで手放すかどうか悩んだのが「NINKU - 忍空」です。何度も読み返した大好きな漫画なのですが、だからこそ他の人に読んでもらった方がいいのかなと決心しました。
「NNINKU-忍空-」は、少年ジャンプで1993年から連載スタート、中断したりウルトラジャンプに移行したりししながら、2011年に完結しました。単行本は全9巻、干支忍編が全12巻、短編集が1巻出ています。1995年にはアニメ放送もされ高視聴率でしたが、どうも面白さに比べて知名度が低いようにも思います。絵が個性的だったり、ギャグがお下品でキョーレツだったりするせいでしょうか。しかし、名作です。あのNARUTOの作者が「NINKUの続きが読みたくてNARUTOを描きました!」と言うほどですから、NARUTOファンは必見です。
忍空は、忍術と空手を組み合わせた史上最強の武術で、12人の干支忍を隊長とした忍空組が戦争で活躍しました。主人公の風助は、風を操ることができる子忍(ねにん)です。終戦後、平和が訪れているかに見えたEDO暦3年、旅の途中で忍空組の残党が悪事を働きまくっていることを知り、風助は再び干支忍を集め戦いを始めることになります。
私が忍空にはまったのは、やはり風助が大好きだからでしょう。頭が大きくていつもベロを出してる変な顔で、他にはないキャラクターです。平和を愛し、心優しく大食いで、裏表のない言葉で人を怒らせる愉快な性格の半面、両親を亡くし、つらい修行を終え、1年で10年分くらいの経験を積んで生きてきたかのような強靭さを持ち、非道な相手には容赦なく立ち向かうその姿がすごくかっこいいのです。結構、シリアスで重い内容の話もあります。中断があって画風が少し変わったりもしましたが、とにかく全巻しっかり読んでみてください。私も思ったより早く電子書籍で買ってしまいそうです。
MOTHER BRAIN MONTHLY REPORT(2021年12月号)より