境界線は感じて
あるようでない境界線を手探りでたどっていく。
感じる今現在。
たどった先にあるような未来。
背面で感じている過去。
その境界線すらぼやけていて
実態は掴めず、ただ「ある」を感じて生きている。
人が作り出す自然
精神性と身体性
空間に漂ようにおい
食べれるものと食べられないもの
模倣を繰り返しては生まれる独創性
草木で染めだす色
大切、大事と保つ距離感
作為的にひきたくなる境界線をあえてひかず、ぼんやりとした境目を感じる。
それは幅で、時々揺れて、流動的な帯のよう。その帯に身を委ね僕はあちらとこちらを行ったり来たりする。
極端な対比しか感じたくなかったあの頃を愛でながら、中途半端な今の自分に居場所を見出している。あの頃の失敗や後悔や反省が頭の中に響く時があるから、今を大事にしたい。あの頃の僕にそのままでいいから歩いておいでと言ってあげられるように、今の自分のありままの姿を認めている。きっとそこにはあの頃に持っていた強さへの畏怖があり、強さゆえに傷つけた相手と傷ついた自分への慰めがある。年と共に弱く弱くなっていく僕はあの頃の僕に笑われるような生き方をしているけれど、一緒に笑えるような余裕も身につけつつある。
弱く愚かな僕に、添加物を加えずに信じてあげられるかどうかはこれからの僕にかかってるから、ワクワクしてしょうがない。
歳を重ねる前に100を目指していたけれども、ギリギリ届かなかったところが今の自分らしさを際立たせている。
ありがとうございます。
みなさまに支えられて無事三十二周年を迎えることができました。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願いします。