「ものづくりを日常に」こっぺ工房

長野県の片隅で草木染めを中心としたものづくりをしています。「ものづくりを日常に」をテーマにものづくりを特別なことではなく、日常の何気ない時間にできるか、模索しています。 日々の暮らしの中で感じたこと考えたこと、ものづくりについてや生き方についていろいろなことを書き記しています。

「ものづくりを日常に」こっぺ工房

長野県の片隅で草木染めを中心としたものづくりをしています。「ものづくりを日常に」をテーマにものづくりを特別なことではなく、日常の何気ない時間にできるか、模索しています。 日々の暮らしの中で感じたこと考えたこと、ものづくりについてや生き方についていろいろなことを書き記しています。

最近の記事

僕の冬がはじまる

緑色の風が吹き オレンジ色の風が吹き 黄色の風が吹き 秋を一枚一枚剥がしていく そして最後に紫色の風が秋を連れ去ってしまった 冬の気配から身を守るため過剰に温もりを感じようとわざとらしくマフラーを巻く 車の荷室からは買ったばかりの灯油が垂れた匂いがしている 僕の冬がはじまる 仮面の修復や味噌づくり、新天地の開発、ストーブの上の染め、機織り、凍み大根、やりたいことはたくさんある 考えれば考えるほどワクワクしてくる 「よしきた」 ちゃんと言葉にしながら膝を叩く 薄い薄い

    • 螺旋上昇していく未来

      「すべては良いことのためにあるのだ」 と小さく呟きながら歩く。 剥がれかけた小指の白と緑はいつだって僕の味方だった。感謝の気持ちを込めて丁寧に除光液を塗る。「ありがとね、君もしばらく休むといいよ」と言葉をかけながら。 上昇螺旋を描きながら僕の人生は進んでいく。 必要なものはいつだって僕の周りにそろっている 大切なことはいつだって僕のそばにある。 キラキラとした宝物を大事に抱えて生きている、しっかりと抱えて生きれている。 大丈夫だ。大丈夫だ。 光を辿って歩けている。 ドドド

      • 北海道を縄文文化でめぐる大人の修学旅行

        訪れた遺跡と博物館〇小樽:手宮洞窟、地鎮山環状列石、忍路環状列石〇余市:西崎山環状列石、フゴッペ洞窟 〇函館:大船遺跡、垣ノ島遺跡  〇青森:山内丸山遺跡  〇洞爺:入江高砂貝塚 〇伊達:北黄金貝塚 〇千歳:キウス周堤墓群 小樽総合博物館、縄文時遊館、函館市縄文文化交流センター、富良野市博物館、釧路博物館、新ひだか町博物館、苫小牧市美術博物館、北海道埋蔵文化センター、千歳埋蔵文化財センター、だて歴史文化ミュージアム 北海道の縄文文化について土器中心の文化 全体的に北海道の

        • 「ものづくり作家」という肩書き

          フリーになって以来肩書きや自身について聞かれることが多々あり、何者にならなくていいという着地点を見出した僕はやや焦りながら肩書きとか自己紹介を書いたりしてワークショップを企画している。 夏に企画しているサマーキャンプの自己紹介の中で何気なく「ものづくり作家」と名乗ってみた。 「ものづくり」は字面と響きが可愛いから。 「作家」はさだまさしの「童話作家」という曲が好きなのと、大林宣彦が映画監督ではなく「映画作家」を名乗っていたから。 という理由はきっと後付けで、本当なんとなくし

        マガジン

        • 草木染め
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        記事

          ものづくりを日常に

          「ものづくりを日常に」 というテーマが頭に浮かんだのはいつだっただろうか。思い出せないくらいに自然と湧いてきたこの言葉はこれまでの自分とこれからの自分を過不足なく一つにまとめていると思っているのだけれども、どうやら言葉が足らないらしいということがわかり、どうにかここに至る経緯からこれからの話を新しい年齢を前に言語化しておきたい。しかし文章にするたびに横にそれ、また書き直してまた横にそれてと、もう4、5回は挑戦してるがその都度とっ散らかるのでその散らかり方も込みで読んでもらえる

          後日

          たくさん作った夕飯の 残り物を1人チンする いつもの卵焼きより なんだか少し美味しい気がする

          翌朝

          子が帰り 変わらない朝 庭先で拾う吸い殻 ひん曲がる姿までもが 愛おしく

          見送り

          夜の駅 乗り込む子どもと 上る特急 見えなくなるまで手を振る姿を 幼い頃の祖父母が見ている

          前夜

          いつくるか いつくるか 気持ちとともに煮込む煮物は いつもより味が濃くなる

          お尻が二つになった日

          温泉に浸かりながらぼーっと世界を見ていた。 前方に湯船につかる人が3人。左方では体を洗う人が4人、右からは温泉が湧いている。 湯船の周りをちょろちょろと子どもが走り回っている。 僕が大衆浴場を好きなのは、老いも若きも多少の誤差はあれど同じ身体構造をしていると実感できるからで、同じ身体構造をしつつも、その身体に刻まれた経年劣化が彼らの人生の奥深さを無言で語ってくれるからで。まぁそんな小難しいことは置いておいても、それぞれがパーソナルなエリアをさらけ出しながらも全くの他人で、必

          ワークショップを終えて

          こだわりの強さ故に人と生きることが難しい。 自分自身の弱さ故に1人で生きることも難しい。 「強さと弱さ」「孤立と共存」 そんな狭間での揺らぎがこれまであり、そしてこれからも続いていくのだろう。 そんな狭間に差す光の筋が「ものづくり」なのだと思う。 ものづくりを通して僕は人と繋がり、ものづくりを支えに1人でも歩いていくことができる。 去年度末から準備をしてきたワークショップ。 初めて取り組んだ出展型のワークショップ。 何もかもが未知で、不安と期待と自由と可能性が渦巻いてい

          無事に終わりました。

          無事終わりました。

          「優しい」のではなく「優しくしかできない」のだということ

          先日、川崎市ゆめパークを舞台にした映画「ゆめパのじかん」という映画を見てきた。映画の感想についてはなんとも表現しがたいのだけれども、「あぁいいなぁ」という気持ちと「大丈夫かな」という気持ちさらに言えば「この先を見たい」と思い映画が終わった。とてもいい映画だったと思う。 この「大丈夫かな」というのが今回のポイントである。 改めてなんとも表現しづらいのだけれども、安心ができる世界、優しい世界には「不安」が付きまとうと思っている。それはその世界の外が優しくなかったり、理不尽なこと

          「優しい」のではなく「優しくしかできない」のだということ

          「あったら便利はなくても平気」と「なくてもいいけどあったら嬉しいもの」

          便利グッズの購入を提案する主人公・源に対し、知恩さんがたしなめる言葉。我が家には遺物となった便利グッズが各所に隠されているからとても耳が痛い。自分のことは棚に上げて考えてみれば大概のものはなくても平気だ。キッチンの便利グッズから始まり、運動器具や多機能なお掃除グッズ。なかったらなかったで他でうまくやりくりできるものばかりが頭に浮かぶ。 “便利”とは少し違うけれども「なくてもいい」とされるものは多い。コロナ禍で見かけた「こんな時に“芸術”より大切なものがあるだろう」という発言

          「あったら便利はなくても平気」と「なくてもいいけどあったら嬉しいもの」

          [北海道への道]3つ揃えば願いが叶う

          衝動性が高いので、とりあえず始めてみるということが得意な方ではあるけれども、なんとなく億劫で、腰が重いことも多々ある。そのブレーキは“手間”であったり“金銭面”だったり、いろいろとあるが、なんとなくやれていないということは頭の中にずーっとたまり続けるので精神衛生上あまりよくない。だから僕はマイルールを設けている。 ”理由が3つ揃ったらやる” いつからこのルールを組み込んだかは覚えていないが、これが結構有効だと思っている。 「情報発信をしたい」「ものづくりを伝える」「活動を

          [北海道への道]3つ揃えば願いが叶う

          【自己紹介】八十三億年かかるとしても この道がそこに通じているならば 歩み続けるしかない

          はじめに 「自己紹介はした方がいいぞ」と最近youtubeを頑張っている父親に言いながらその言葉は父を貫き、後ろにいる自分に刺さっている。 ということで自己紹介動画を作ってyoutubeにと思っているときっとやらないことは身に染みて分かっているので、とりあえずNoteにまとめておきたい。 まずは経歴から話始めたが、書いていたら結構長くなってしまった。大切なことは後半の本題にあるので、ここから一気に本題まで飛んで読んでもらえるだけでもうれしい。 これまで 大学では天狗の

          【自己紹介】八十三億年かかるとしても この道がそこに通じているならば 歩み続けるしかない