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支援学校から電話≪重度障害児子育て≫

13時過ぎに電話が鳴った。
着信は息子が通う支援学校からだ。
今日は学校は14時まで。
電話に出るのに少し緊張する。
なぜなら、普通の連絡ならば放課後に電話がかかってくるからだ。
学校が終わっていないのに電話がかかってくるということは、なにか息子にトラブルがあったということだ。

体調でも崩したかな?熱が出た?と想像しながら電話に出た。

「はい。○○です。」

『お世話になっております。私、○○支援学校の○○です。』

担任の先生のうちの1人からだった。
もうすでに声がいつもと違う。何かあったな。
体調不良ではなさそう。

「お世話になっております。」

『あの、すみません、お母さん。お忙しい時に。』

「いえ、大丈夫です。」

『すみません。あの、実は、、、』

「はい。」

何があったの、早く言って。怖い。

『その、実は、私が今日息子さんを抱っこしようとしたときになんですが、、、』

「・・・はい。」

え、抱っこ?抱っこしようとして・・・、まさか落とした?
怪我?頭から落ちた?救急車?
どうでもいいから早くしゃべって!!

『あの、申し訳ありません。』

「・・・はい!」

何?どうなったの?どういう状況なの?

『ズボンがやぶれてしまって・・・』

「・・・・・・・は?」

『申し訳ありません。』

(聞こえないようにため息・・・)
「・・だいっじょうぶですよ・・・。息子は無事なんですね?」

『息子さんは大丈夫です!』

「あーーー・・、息子に何かあったのかと思って緊張しました。あー、びっくりした。」

『すみません。それで、あのズボンを弁償させていただきたいんですが。』

「それは大丈夫ですよ。何回も履かせて痛んでたのかもしれませんし、気にしないでください。」(注意:大して何回も履かせていません。その上、なかなか破れそうにないデニム素材のものです。)

『そんな、申し訳ないです。ポケットのあたりから10㎝ほど破けたんです・・・。』

「本当に、お気になさらず。息子に何もなければ、それでいいので。」

『本当に申し訳ありません。では、失礼します。』



はい。それではここで少しだけ私の心の叫びにお付き合いください。


先に息子に何もなかったと伝えないのはおかしいんじゃない。
要件を伝えられるまで、本当に!!心配した。
『抱っこ』と聞いてからは特に。抱っこのときに落としたのかと思って。あってはいけないけど、ありえる話だし。
デイの先生は、電話してくるときには絶対最初に『息子さんは元気に過ごしています。今は○○をしているところです。それで、電話したのは○○の件についてなのですが、今お時間大丈夫ですか?』と言う。
それがなんでできないの?
配慮が足りない。配慮が!

それに、ズボンが破けたら、そんなに申し訳ないの?
息子が打ち身を作ったり擦り傷を作ったりして帰ってきても何も言わないし、連絡帳に書くだけで済ませるのに。
ズボンは物だよ?息子は人間だよ?
どっちが大事なの?どっちがどのくらい申し訳ないの?


そもそも、変な抱っこの仕方するからなんだよ。
きちんと抱っこせずにズボンを引っ張り上げるようにして、抱っこしたり立たせようとしたりする先生が時々いるけど、おかしいよ。
服を使って支えようとするんじゃなくて体を支えないと。
先生によってやり方も色々あるのでしょうが、それはずっとおかしいなと思って見ていた。
体も大きくなって重くなってきてるんだから、体の重みがズボンの強度を上回ることだって、そりゃあるでしょう。
そのぐらいのこと想定していないのか。
いつか本当に抱っこのときに落とすんじゃないの。



担任の先生は選べない。
担任になった先生に長い時間、息子を託すしかない。


息子のことをもっと大切に扱ってよ。
大事にしてよ。
怪我しないようにしてやってよ。

今年の担任の先生はその最低限ができない。


1学期には褥瘡を作られた。
褥瘡なんて、これまで一度もできたことがなかった。
初めてだった。
車椅子に乗せる際、背中の服がまくれあがっていても気にせずにそのまま乗せて座らせていたことによってできた。
車椅子の背もたれがメッシュ生地で、そこで擦ることによってできた褥瘡だった。信じられなかった。めちゃくちゃ痛かったはず。
痛いって言えないのに。本当に酷い。

そもそも服なんてまくれあがったまま座っていたら気持ち悪いじゃない。
想像しても分かるじゃない。
自分だったら嫌でしょう?
直してあげようって思わないのが不思議で仕方ない。

面倒くさいんだよね。いちいち直すのが。
理由はそれしか見つからない。
さっさと抱っこして、乗せて、次の作業に移りたいんだよね。
そんな人が支援学校の先生?
不思議でしかない。
自分の子供が同じことをされたら嫌ではないのだろうか。
同じことをするんだろうか。

これまで担任してくださった先生の中には良い先生もたくさんいました。
新人の先生が当たったこともありますが、経験がなくても本当に一生懸命に息子にかかわってくれて、息子のことが大好きだよとたくさん伝えてくれて、素敵な先生もたくさんいます。
本当にとても感謝しています。



ただ、今年度の先生は本当に申し訳ないですが、私はやっぱり無理です。

やっと11月。今年度も残り4か月。
これ以上怪我をせずに、穏やかに過ごせるように祈るしかありません。
来年度はがらりと先生が変わってくれますようにと願うばかりです。









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