コッペパン

はじめまして。コッペパンです。 自分の心の赴くまま、言葉を紡ぎとめておきたいと思い、noteを始めました。 日々の色々をコッペパンに挟むように、ひとつひとつ書いていこうと思います。

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最近の記事

地域の学校か支援学校か《重度障害児子育て》

就学前の選択肢として、この2択。とても悩ましい。 息子の場合は重度心身障害児で医療ケアもある。 地域の学校には見学に行くこともなく、支援学校1択だった。 (地域の学校にはすでに娘が通っていて雰囲気などは分かっていた) というのも、支援学校の方が息子にとって有意義な時間を過ごせると思ったからだ。 学校に着くと、子供1人に対して先生が1人付いてくれる。 朝の会が終わるとまず体の時間があり、子供それぞれに必要な体を緩めたり動かしたりする時間がある。 それから音楽の時間には自分たち

    • コーヒーと紅茶

      主人と結婚して16年ほど経つのだけれど、最近お互いにちょっとした変化があった。 主人は結婚当初からコーヒー派で紅茶は好まなかった。 私はその反対でコーヒーが苦手で紅茶をよく飲んでいた。 これが最近、逆になっていることがある。 また、一緒にコーヒーを飲んだり、紅茶を飲んだりするようになった。 10年以上一緒にいると好みも少しずつ似てくるのだろうか。 ただ、主人はどうしてもアールグレイは苦手らしい。 そして、私はブラックは苦くて飲めない。 主人は主にフレーバーティーを、私

      • 口腔ケア≪重度障害児子育て≫

        いつも≪重度障害児子育て≫と書いているが、息子は重度心身障害児だ。 『口を開けておく』ということが、そもそもできない息子に歯磨きをすることは私にとってとても難しいものだった。 口は過敏な場所なので、口に何か入れようものなら噛んでしまう。 それがどんなに硬いものだろうが関係なく、とにかく必死で噛む。 噛んでしまったことに驚いて、さらに緊張が加わりもっと強く噛む、という悪循環まで起こる。 変な場所で噛みこむと出血もするし、歯がかけてしまわないかと心配になるほど強く噛むこともあ

        • 「良いこと」を当たり前にできるか

          高校生の娘はバスを使って登校することがある。 まず、大きなバスターミナルまで行き、一度乗り換えて高校へ向かうのだが、ある日の登校での出来事を帰宅してから話してくれた。 大きなバスターミナルに着くと、乗り換えのバスまで少し時間があるのでよく近くのコンビニに寄るのだそう。 そのときに階段があるそうなのだが、その階段の近くで白杖を持っている人が階段の登り口が分からずに困っている様子だったそうだ。 その白杖の人のことはバスでの登校中によく見かけていたらしい。ただ普段と違ったのはいつ

          その言葉は相手にどう伝わるのか≪重度障害児子育て≫

          以前、「投げつけられる言葉」という記事で、障害者に向けて『かわいそう』という言葉が当たり前のように使われることを話したが、今回は元気づけよう、気遣ってあげようとして、逆に傷づけられた言葉を紹介したい。 相手は気遣っているのだから、逆になんとも反応がしにくく、親しい関係の場合が多いので何とも言えない気持ちになる。 まずひとつめは産後に友人から言われた言葉。 「赤ちゃんって、お母さんを選んで生まれてくるっていうじゃない?病気で生まれてもあなたなら愛情深く育ててくれると思ったか

          その言葉は相手にどう伝わるのか≪重度障害児子育て≫

          子供より先に死ねない≪重度障害児子育て≫

          『子供より先に死ねない』 障害を持つ子供の親はきっとこう思っている人が多いのではないかと思う。 私もその1人だ。 主治医に聞いたことがある。 無事に成長していけたとして、うちの息子はどのくらい生きられるのか。 少し考えて、主治医は「中年くらいかな」と言った。 長生きすればなんとかなるかしら。 私は病気でも懸命に生きた息子を看取りたい。 娘はいるけれど、娘に負担をかけるということはしたくない。 娘には娘の人生を生きてほしい。息子を背負わせたくない。 常々、そう思っている。

          子供より先に死ねない≪重度障害児子育て≫

          睡眠障害≪重度障害児子育て≫

          息子が4~5歳の頃、酷く疲れていた。 とにかく眠れていなかった。 朝も昼も夜も関係なく、起きて寝るマイペースな息子に合わせて生活していた。 ただ、朝は息子が起きているか寝ているかにかかわらず起きるし、日中は通院やリハビリはあるしで、もし息子が寝ていたとしても私が寝られるわけではなかった。 そんな生活を送っていたら、ついに限界に達した私は倒れて救急車で運ばれ、3日間入院した。 医者に「とにかく寝てください。睡眠は大事です。」と言われるが、「どうやって?」としか思えなかった。 だ

          睡眠障害≪重度障害児子育て≫

          学校という世界~大人編~

          大学に入学してからは穏やかな時間を過ごすことができた。 きっとあのクラスという勝手に決められたグループがないからだろう。 高校の卒業とともに学校という世界から卒業できたのだとほっとした。 しかし、学校という世界は私の中でまた始まるのだ。 子供の保護者として。 参観日や運動会などで子供の様子や成長を見に行くだけであればそれほど大変なことはなく、ママ友を作ろう!なんて目標を作らなければ、その都度会う方たちと少し会話を交わして帰るだけで済むのだが、あるのだ、PTAが。 しかし、

          学校という世界~大人編~

          学校という世界 ~子供編~

          学校が嫌いだった。 いつもなぜだか勘違いされやすかった。 昔よりコミュニケーション能力が少しは高くなった今なら、昔の自分にアドバイスのひとつもできるのかもしれない。 でも、あの頃は上手にできなかったし、今も上手にできる自信はない。 小学校はまだ馴染めたが、中学や高校では無視をされたり悪口を言われたりするようないじめにあった時期がある。 心を無にして、ただ教室にいた。 休むのは負けるようで自分のプライドが許さなかった。 辛かったが何を言われてもこちらも無視をして聞き流した。

          学校という世界 ~子供編~

          誤診≪重度障害児子育て≫

          息子が産まれたとき、一瞬「あれ?泣かない?」と心配した。 息子の姉である娘がが産まれたときよりも、泣きだすのが遅く感じたのだ。 ただ、一瞬の心配の後、すぐに元気に泣き出した。 体重を測ってもらうときに見慣れない医師がいた。 「元気ですよ」 後から分かったことだが、その医師は産婦人科医ではなく、小児科医だった。(総合病院で出産のため連携が取れていたものと思われる) 小児科医がその場に呼ばれていたということは、何か心配なことがあったからなのか。特に説明はなかった。 この時の私は

          誤診≪重度障害児子育て≫

          矛盾との葛藤≪重度障害児子育て≫

          毎日毎日、心の中の矛盾との葛藤だ。 息子がショートステイを利用する日。 月に1~2回、土曜の朝に施設へ送り月曜の朝迎えに行くまでの時間、それが私たち家族にとって、周りの人が普通に過ごしているようにいられる時間になる。 普段は息子の医療ケアがあるため、朝早くから深夜まで付きっきりで体調に留意しながら過ごす。 ショートステイを利用する日は特別な日を過ごすために使うわけではない。 まず、好きな時間に起きて、寝る。 必要があれば、病院や美容院に行ったりもする。 好きな時にスーパー

          矛盾との葛藤≪重度障害児子育て≫

          またヤツがいる

          なんでまたいる? この間主人に追い出してもらったはずなのに。 本当に嫌いなのに。 どうして戻ってくる? 家の裏にガーデニングをするのに必要なものを入れておく、木製の収納庫がある。 そこに度々忍び込むヤツがいるのだ。 追い出しても、追い出しても、また戻ってくる。 ここに何があるというのだ。 何が気に入ったんだ。 最初はいる場所が決まっていたので、気を付けてさえいればすぐに気づくことができた。 それなのに、最近は収納庫の中をうろうろとしているのか、スコップを取ろうと手を伸ばし

          またヤツがいる

          ベーグル店にて

          私にはお気に入りのベーグルの店がある。 パン屋さんで端っこに置かれがちなベーグルが、その店は専門店なので見渡す限りベーグル!そして、そのたくさんの種類のベーグルから好みのものを選ぶのがとても楽しみなのだ。 昼頃には売り切れてしまう人気店なので、SNSで売り切れになっていないかの確認をしてから訪れることにしている。 今日は用事を済ませたときには12時近くになっていたため、売り切れ覚悟でSNSをチェックすると、「今日はいつもより多く焼いています。お好きな時間にお越しください」と

          ベーグル店にて

          幸せ ≪重度障害児子育て≫

          障害児を育てていると、不思議と幸せだと感じることが多くなる。 では、何が幸せと思わせてくれるのか。一番は人とのつながりだ。 息子は、それはそれはたくさんの人に見守られている。 家族はもとより、主治医や訪問医などたくさんの医師、訪問看護、訪問介護、リハビリの先生(PT・OT・ST)、相談支援専門員(障害のある人が福祉サービスを活用できるよう支援してくれる人)、支援学校の先生方、デイサービスのスタッフの方々、近所の皆さんなど、本当にたくさんの人に支えられている。 何人もの人

          幸せ ≪重度障害児子育て≫

          投げつけられる言葉 ≪重度障害児子育て≫

          障害のある子を持つ親として、よく言われる言葉がある。 きっと言わなくても分かるだろう。 「かわいそう」だ。 はっきり言わせてもらうと、語彙力と想像力が足りないのだろう。そんな言葉しか思い浮かばず、言われた側の気持ちをこれっぽっちも汲み取らない言葉だ。 障害があるというどうしようもないことを「かわいそう」というのは、いかがなものだろうか。 例えば、身長が伸び悩んでいる子に対して、「背が低くてかわいそう」と言うだろうか、一生懸命走っていてもタイムが縮まらない子に「走るのが遅

          投げつけられる言葉 ≪重度障害児子育て≫

          私のこと

          子供の頃はというと、大して速く走れもしないのに、速く走れ!速く走れ!と言われて育った気がする。 一生懸命に走ったが、認めてもらえた記憶はあまりない。 習い事といえば、自分の興味のあるものではなく、両親が習わせたかったものを色々とやった。 ピアノ、テニス、水泳、書道など、どれも好きではなかった。 親の顔色を伺いながら、窮屈な子供時代だった気がする。 ようやく大学生になり一人暮らしを始めたときには、緊張感もあったが何よりも自由になったという気持ちの方が大きかった。 大学で