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地域の学校か支援学校か《重度障害児子育て》

就学前の選択肢として、この2択。とても悩ましい。
息子の場合は重度心身障害児で医療ケアもある。
地域の学校には見学に行くこともなく、支援学校1択だった。
(地域の学校にはすでに娘が通っていて雰囲気などは分かっていた)
というのも、支援学校の方が息子にとって有意義な時間を過ごせると思ったからだ。

学校に着くと、子供1人に対して先生が1人付いてくれる。
朝の会が終わるとまず体の時間があり、子供それぞれに必要な体を緩めたり動かしたりする時間がある。
それから音楽の時間には自分たちで音を鳴らしたり、先生の演奏を聴いたりする。
美術や書道では、自分たちで筆を持って自由に描く。想像以上の作品が出来上がって驚かされることもある。
体育はトランポリンやブランコをはじめ、色々な活動をしてくれている。
国語などの時間は絵本を読んでもらったりしながら、絵本に出てくるものを実際に触ったりして学習する。
調理実習や陶芸、野菜を育てたり、校外学習などもある。

これほど手厚いことが地域の学校でしてもらえるだろうか。
私はできないと思う。
地域の学校でしかできないことももちろんあると思うが、息子には支援学校で得られることの方が多い気がする。

また地域の学校だと息子の場合、主に車椅子で過ごさなければいけないが、支援学校であればベッドなどの横に慣れる場所が個別に準備されているため、座っていることに疲れたらすぐにリラックスすることができる。
私たちでもずっと座っていることが苦痛に感じることがある。
やはり同じ姿勢でずっと過ごすのはとても疲れるはずだ。
息子は特にそうなので、支援学校にして良かったと思う。

そして、医療ケアについては学校看護師が数名常駐してくれているのでとても安心できている。


芸能人で障害を持っているお子さんがいる方が以前、「健常者と障害者を区別しないでほしい」と話していたのが印象に残っている。
「区別せずみんなが地域の学校に通えるように」と訴えていた。
しかし、私はみんなが同じ場所にということにはこだわらなくても良いのではないかと思っている。
ただ、地域の学校と支援学校、「選択の自由」はほしいと思う。
ここまで私の意見を書いたが、これはあくまでも私や息子にとっての話だ。
地域の学校に通って良かったという子も絶対にいる。
私たち親は子供たちの特性を考え、判断し、選択したい。
その選択を尊重してほしい。
地域の学校に行きたい子がいれば受け入れてほしい。
支援学校に行きたい子がいれば、それもまた受け入れてほしい。
それぞれの子供に合った学校に通わせられること、それが一番本人の成長に繋がり、毎日が楽しく過ごせると思うからだ。

健常者も地域の学校か特色ある私立の学校を選ぶことができるように、同じように選択することができたら良いのではないかと思う。
そして、息子の場合においては支援学校を選んで本当に良かったと感じている。



(息子の通う支援学校には地域の学校に受け入れてもらえなかったから支援学校に通うことになったという子たちがたくさんいます。区別ではなく、選択の自由が必要だと思います。)


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