三浦綾子: 「信仰」と「原罪」を模索する
この2021年、私が最も作品を読んだ作家は三浦綾子だった。「氷点」に始まり、「続・氷点」、「母」、「塩狩峠」、を経て、今は「細川ガラシャ夫人」を読んでいるところだ。彼女の作品群が繰り返し映像化されていること(そしてさらに韓国など他国でも翻案されていること)がその証査であるように、彼女の作品群は会話中心の文体によるわかりやすさと、エンタメ性の高さが魅力であるが、その糖衣につつまれたテーマとメッセージが、自分にとても関係していると感じるものだったからだ。私がこれまでの人生でぼんや