異世界ルポ「天空の花嫁」

この小説はルポライターの田中が、異世界のさまざまな問題を取り上げるものです。今日のテーマは、ビアンカ、フローラ、デボラのアレ。

天空の花嫁問題がこの数年異世界を悩ませている。
天空の花嫁をかなりざっくり説明すると、冒険者が花嫁を3名の美女から選び、よろしくやって双子が誕生するというものだ。
異世界だから許されるが、クソフェミ界隈がブチギレる案件だ。
これまでは特に問題が起きていなかったが、石化のまま放置される勇者が大量に庭にたまっているのだ。このままでは新規冒険ができない。

指定された場所に足を運んでみるが、8歳の双子はいない。
今出かけているのだろうか？

「あんたも双子探しにきたのかい？」
「あいつらはここにはいないよ」

生成AI画像がランダムで出力したような造詣の顔をした2人がそう話す。

「勇者の双子を探しています。石化を解こうとしていると思いますが、今どこに」

私の答えに彼らは優しく微笑む

「親父はあのままでいいのさ、俺らが助けると親父の旅に付き合わないといけないんだろ」
「君たちはこの世界が混沌になっても良いのかい？」
「その心配はないよ！もう倒したんだよ」
「え？でも、お父さんがいなかったら助けられなかったでしょ？」
「いや、攻略サイトで何とかなったし、大丈夫」
「攻略サイト！？」

なぜ攻略サイトを彼らは知っているのか？
私はその原因を突き止めなければならないようだ。