第三話「如来の身体」
如来の身体
釈迦が悟りを開いたときのことです。
修行中ずっと伸ばしっぱなしだった長い髪の毛は1本1本がくるくると右巻きにまるまってパンチパーマのようになりました。
突然脳みそが大きくなって頭の上にコブができました。
おでこからは白い毛が伸びてきてそれが丸くなり、おでこの中心でほくろのようになりました。
そして着ている服や肌が黄金に輝き始めたのです。
その時の釈迦の様子を表しているのが釈迦如来像です。
ちなみに、パンチパーマのような髪の毛のことを螺髪(らほつ)コブのことを肉けいと いいます。
このように如来の体には超人的な特徴がたくさんあります。
他に見た目でわかりやすいところでは
身長がおよそ4.8m(一丈六尺)だったり、腕が膝に届くくらい長かったり、 瞳が青かったり、手には水かきがあったり、 足が平べったくていわゆる偏平足であったり、
これらは、なんとか仏像で表すことは出来るかも知れませんが…
それ以外の特徴として、舌が顔より大きい、 歯が40本で白くて歯並びもキレイ、など かなり表現が難しい特徴もあります。
これらは全て、より多くの人を救うために備わった特徴なのだそうです。
こういう大きな特徴が如来に全部で32個あります。
その上、さらに細かい特徴が80個あるそうなのですが…
もうお腹いっぱいですね…知りたい人はご自分で調べてください。
印についてもお話しましょう。
仏像の手の形のことを印といいます。
印には色々な種類あってそれぞれに意味があります。
釈迦如来が胸の前で両手を開いている印は釈迦が人々に教えを説いているときの様子を表しています。
お腹の前で両手を重ねているのは瞑想の修行をしているとき他にも地面を指差している印、これは悟りの邪魔をしにきた悪魔を追い払って いる時、
そして、一般的な印として
左の手の平を上にむけて右の手の平を正面に向けている印、 この印は 左手が「願いをかなえてあげる、なんでも言ってみて」
右手が「怖がることはないよ安心して」ということを表しています。
こういった基本の形に、仏像ごとにアレンジが加わって色々な印が出来ていま す。
個人的なおすすめは降三世明王(ごうざんぜみょうおう)の印です。
つづく
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