宇宙キャプテンハップルと金色の花嫁
街の大通りに銃声が響き、致死量のショックビームが標的を捉える。
「ポーン1がやられた!」
「うろたえるな、ポーン2!」
追っ手の通信を傍受しながら、ラグナ・ゴールドシュミットは射撃を行った銃をホルスターにしまった。
「まったく、しつこい人たちね!」
ラグナはホバークラフトのスロットルをさらに上げた。その努力を嘲うかのように、前方に大きな河川が出現する。
「両端から挟み撃ちだ!」
「了解!」
追っ手の2機のホバークラフトが速度を上げ、一気に距離を詰めてきた。ラグナはそれをミラー越しに確認すると、ハンドルから片手を離し、スロットル下のターボスイッチに触れた。凄まじい爆発音と共にエンジンが火を吹き、上空へと機体が飛び上がる。
「「オイオイ!!」」
追っ手達が驚きに目を見開く中、ラグナは優雅に川を飛び越え、対岸に達した。そして優雅にターンを決めると、ヘルメットから金色の髪を躍らせ、満足気に呟く。
「呆気なかったわね」
【続く】
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