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【書評】ゴスペル・サウンド
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●アンソニー・ヘイルバット著、中河伸俊・三木草子・山田裕康共訳『ゴスペル・サウンド』<ブルース・インターアクションズ>(71/75/85)
ゴスペルと他ジャンルとの違いからはじまり、各レジェンドのたどった軌跡を丹念に追いかける。そういった賞賛一途な内容に終わらず、商業ベースと宗教ベースの兼ね合いから、ゴスペル・ミュージシャンの暮らしぶりや末路まで詳細に述べられる。ただ、マグマのような熱気が通底して流れている。さすがにデータ的には苦しい部分もあるが、心意気のようなものは伝わる。