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レコード棚を順番に聴いていく計画 Vol.34

【ブログの過去記事】

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[42枚目]●メンフィス・ミニー『アイ・エイント・ノー・バッド・ギャル』<ポートレイト/CBS>(88)


メンフィス・ミニーを最初に聴いたのは、何かのコンピレーション盤だったと思う。「ミー・アンド・マイ・チョーファー・ブルース」だ。まったりしたテンポに憶えやすいリフレインで、即、気に入ってしまった。

女性で、ギター・プレイとコクのあるヴォーカルの双方を備えたブルース・ミュージシャンを私は知らない。女だてらというより、女性らしいクラシック・ブルースの艶っぽさと、ダンディーと呼びたくなる小粋なギター捌きが共存する稀有で重要な存在だ。もちろん、相棒のリトル・サン・ジョーの功績も大きい(収録曲も全て彼の作品)。41年の<オーケー>録音集。編者はジャズ方面で有名なボブ・シール。ライナーはピート・ウェルディング。

①から安定した声と軽快なギターですんなり彼女の世界に入る。

②リトル・サン・ジョーとのギターのコンビネーションも聴きどころ。彼のソロでは気勢(奇声)も上げる。

③メインのフレーズに続くギターのオブリガードが味わい。間奏での低音弦もキマってる。

④スロー・テンポの一曲。

⑤高音弦の味が良く出ている。

⑥でもギター快調である。フゥーフゥーの声が本人も気持ち良さそう。

⑦のヴォーカルとかクラシック・ブルース風だ。

⑧力感があって色気もある。ギター・ソロも良い。

⑨絡み合うギターでスタート。

⑩も艶っぽい。ギター・ソロ中の掛け声がオツである。

⑪ビッグ・ビル・ブルーンジーの「イン・ジ・イブニング」に想を得たらしい曲。

⑫ゆったりしたヴォーカルにタイム感抜群のギターが絡む。

名前に「メンフィス」と冠し、実際彼女が活動したのはメンフィスだが、生まれはルイジアナ州の小さな街。そこから少しの間ミシシッピ州にも。更にクラークスデイルを始め南部の田舎で音楽活動をしていたようだ。何しろ英文ライナーなので正確な説明ではないが・・・南部→メンフィス→シカゴという歩みは確かだろう。ブルースのフィーリング豊かな街々で、彼女は多くのものを吸収し、ブルース・ミュージシャンとしての存在感を確立していったのだろう。

②Can't Afford to Lose My Man


③Me And My Chauffeur Blues


⑥Looking The World Over


⑪I'm Not A Bad Girl


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