【和訳】国家情報院、北韓特殊部隊のロシア＝ウクライナ戦争への参戦を確認(2024/10/18)
国家情報院は北韓が去る[10月]8日よりロシア派兵のための特殊部隊の兵力移動を開始したと18日、明らかにした。
国家情報院は去る8月初め、北韓のミサイル開発の核心[的存在]である、キム・ジョンシク（김정식）軍需工業部 第一部部長が、数十名の北韓軍将校と共に、数回にわたってロシア＝ウクライナ前線付近の北韓「KN-23ミサイル」発射場を訪問し、現地指導している情況を捕捉した。
以後、国家情報院は北韓軍の動向を密着監視している中、北朝鮮がさる[10月]8日より、[10月]13日までロシア海軍輸送艦を通して、北韓の特殊部隊をロシア地域へ輸送していることを捕捉し、北韓軍の参戦開始を確認した。
国家情報院によれば、ロシア太平洋艦隊所属の揚陸艦4隻および、護衛艦3隻が同じ期間、北韓の清津・咸興・舞水端付近の地域（付図1）において、北韓特殊部隊約1,500名をロシアのウラジオストクへ、第一次の輸送が完了しており、間もなく第二次輸送作戦が実行される予定である。
ロシア海軍艦隊の北韓海域への進入は1990年以後初である。さらに、ロシア空軍所属のAN-124など、大型輸送機もウラジオストクと平壌を随時往復している。
ロシアに派兵された北韓軍人らは極東地域、ウラジオストク・ウスリースク（付図2）・ハバロフスク（付図3）・ブラゴヴェシチェンスクなどに分散して現在、ロシア軍部隊に駐屯中であり、適応訓練を終えると前線に投入されるものと見られる。
金正恩は先月[9月]11日、今月2日派兵に先立ち、特殊戦部隊を2度に渡って、参観した（付図4）。
北韓軍はロシアの軍服とロシア製の武器の支給を受け、北韓人と類似する容貌のシベリアのヤクーツク・ブリヤート地域の住民（付図5）の偽造身分証を発行された。戦場への投入した事実を隠すためにロシア軍に偽装するものと見られる。
この日、国家情報院は北韓が昨年8月以後、現在まで計70回以上に渡って、1万3000個以上のコンテナ容量(付図6・7)の砲弾・ミサイル・対戦車ロケットなど人命殺傷武器をロシアに支援したものと評価した。
ウクライナ国防情報総局は、戦争に鹵獲した北韓製武器を確認した結果、北韓がロシアに支援した武器は122mmㆍ152mm砲弾、プルセ(불새)-4 対戦車ミサイル(付図8)、KN-23など短距離弾道ミサイル(付図9)、RPG対戦車ロケット(付図10)などであった。
その間、北韓―ロシアを行き来した貨物船に積載されたコンテナの規模を勘案する時、今までに122mmㆍ152mm砲弾など計800万発以上がロシアに支援したものと見られる。
ウクライナ政府は北韓がロシアに支援したKN-23短距離弾道ミサイルがウクライナの首都キーウなど主要都市への攻撃に活用され、これによって相当数の民間人死傷者が発生したと発表したことがある。
しかし、ウクライナ情報当局は多数の北韓製武器が不良率[不発率・故障率]が高く、正確度が低いため、精密打撃用よりかは前線維持目的の物量攻勢用に使われていると分析した。
国家情報院関係者は「その間、海外言論が提起した‘露朝の直接的軍事協力’疑惑が公式的に確認された」として、「友邦国家の緊密な情報協力を通して、露朝の軍事協力の動きを持続的に追跡・確認すること」だと明らかにした。
(付図1)北韓の兵力輸送を目的としたロシア艦艇の活動(10.12)ㆍ東海上[日本名：日本海]でのロシアの揚陸艦による北韓の兵力輸送活動の要図
(付図2) 沿海州ウスリースク所在の軍事施設(練兵場内 北韓 人員推定 約400名集結、10.16)
(付図3) ハバロフスク所在の軍事施設(北韓 人員推定 約240名集結、10.16)
(付図4) 金正恩、特殊戦訓練参観(9.11)
(付図5) 北韓軍が偽装したヤクーツク・ブリヤート共和国住民の外見
<ブリヤート共和国住民> *モンゴル系、東部シベリヤ居住
(付図6) 羅津港を出港した北韓の武器を積載したロシア船舶(アンガラ号)
(付図7)羅津港を出港した武器を積載したロシア船舶(Lady R号)
(付図8) プルセ(불새)-4
(付図9) ウクライナ軍が鹵獲した北韓製KN-23の残骸
(付図10) ウクライナ軍が鹵獲した北韓多連装ロケット砲(左側)・北韓9M113 対戦車ミサイル(右側)
引用元：国防部ホームページ 最終閲覧日2024年10月21日