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「未知との遭遇」をパッケージに。チョコレートブランド『michoco』ができるまで

みなさま、こんにちは。こおどりデザインです。
12月も気付けばもう下旬。みなさま忙しくお過ごしではないでしょうか。
こおどりデザインの初めての企画は、忙しいあなたにピッタリな「おうちでできるちょっとした冒険」を体験できるパッケージをご紹介します。
インスタではすでに投稿しているのですが、noteではもう少し詳しくご紹介していけたらなと思います。
少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。



⒈ 初企画!どんなものを作る?──michoco誕生のきっかけ

どんな企画にするか考えているコオドリ

最初の企画なので、みんなが大好きな「チョコレート」のブランディングをすることに。やる気に満ち溢れながらの企画会議を経て、どうせなら自分達もワクワクできる商品をつくってみたくなりました。

みなさんはどんなことでワクワクしますか?おいしいものを食べたり、キレイなものを見たり、初めての経験をしたり、まだ見ぬ未来を想像したり・・・。
チームのみんなでワクワクについて話し合ったところ、いろいろなワクワクが飛び交いました。そして「チョコレート」に「冒険」を掛け合わせてみると、きっと最高のワクワクを感じられるはずだという結論に至ったのです。

冒険は現代人にとってなかなかハードルが高いですが、冒険のように新しい発見に出会えるチョコレートがあれば、いつでもどこでも気軽に楽しめると思うので、きっと素敵な商品になるはず!

そんな商品を目指して、コンセプトは「未知との遭遇」にしました。
「未知」と巡り会える「チョコ」なので、商品名は「michoco (ミチョコ)」。
なんてカワイイ名前なんでしょう♡

カワイイ♡


⒉ コンセプトである「未知との遭遇」を深掘り

 
「未知との遭遇」というコンセプトについてもう少し詳しく語らせていただきます。

今回のコンセプトを決めるにあたって、チョコレートが持つワクワク感に着目しました。いろんなチョコレートを机の上に並べてみたり、少しずつかじって味わう時のあのワクワク感です。

見ているだけでワクワクする。チョコが持つ不思議な魅力。

ただでさえワクワクしちゃうチョコレートをさまざまなフレーバーで風味づけし、知らない味や意外な組み合わせを楽しむことができたとしたら、それはまるで「味覚の冒険」のように感じられませんか?

世の中には数え切れないほどの食材と調味料が存在しているため、「味覚の冒険」には常に新しい発見があります。新しい発見との出会いをワクワクしながら楽しんでもらいたくて「未知との遭遇」をコンセプトにしたのです。


⒊ 少年との冒険をパッケージデザインに

 
パッケージデザインには「僕」という少年のキャラクターを登場させました。それは、誰しもが胸に秘めている「冒険したい!」という気持ちを「僕」に重ね、ともに味覚の冒険に出かけることで、忘れかけていた新しいことに挑戦する冒険心を掻き立てるようにするためです。
手に取った人が「僕」との冒険をより楽しめるように、商品そのもののストーリー性を高めつつ視覚的にも伝えられるデザインに仕上げていきます。

企画段階のmichoco。これがどうなるのか・・・?


⒋ 個装デザインへのこだわり

 
世界中を冒険するような新鮮さを演出するため、食べたことのない組み合わせのフレーバーをリストアップしました。架空の商品企画ということもあり、リストアップしたフレーバーが実在するのかという確認はあえてしませんでした。あるかどうかもわからないものを探し求める。それがまた冒険チックではありませんか?(こじつけ?)

その中から5つのフレーバーを選び、それぞれのイメージを元に「僕」が冒険をしている様子を風景とともにデザイナーがiPadで描き上げました。冒険のイメージに合わせて、さまざまな色と筆のタッチを使い分けながら「僕」の冒険を表現しています。
できあがった5つの冒険の風景を印刷した個装パッケージには、マット紙を使用することで風合いや素材感を引き立てました。
ひとつひとつの冒険をゆっくり楽しめることはもちろん、5つ並べることで世界各地を冒険しているような気分になれるデザインになったのではないでしょうか?

個装のCAD図面


⒌ 外装デザインへの挑戦

 
それぞれの冒険が描かれた個装は、5つ並べることで彩りが増します。その鮮やかな色合いをさらに際立たせるため、外装は白地でシンプルにすることに。厚めのチップボールに薄紙を貼り付けるブック式の貼箱にすることで、扉を開くように開けると、少しずつ目の前に風景が広がっていくような感動を演出しています。

フタを閉じた時には、冒険に相応しい険しい岩山をデザインしたスリーブをつけてみました。まるで雲海を突き抜けて浮かぶ岩山のようなイメージで、冒険の始まりを予感させるワクワク感を盛り上げます。

5つの冒険を並べて収める仕切りの素材についてはいろいろ考えました。チップボールやダンボールなどの素材でも試してみましたが、木の板をミーリング加工で削り出して枠にする方がよりナチュラルさが出せると思い、木を採用することに。

カッティングマシンでのミーリング加工。中央のドリルで削っていきます。

さらに、削り出した木枠にウォールナットのニスを塗り込み、自然でありながら洗練された質感を引き出しました。

完成した木製の仕切り。木目がナチュラルさを引き立てる。

ナチュラルな木枠に色鮮やかな冒険の数々を収めることで、ありふれた日常の中に訪れるワクワク感を表現したパッケージデザインになっていると思います。


⒍  完成した『michoco』──冒険へ出かけよう

 
それでは私たちこおどりデザインの初企画の全貌をご紹介します!

『 michoco 「僕とチョコの未知との遭遇」』

外装

白い雲に険しい岩山。荘厳さがワクワクとドキドキを表現しています。
フタを開けた状態。絵画のコレクションのよう。
どれかひとつを選んで気軽に「味覚の冒険」を楽しめます。
フタの裏側に載せたキャプション。
「未知との遭遇」を予感させる書き出しに。

個装

斬新なフレーバーをそれぞれイメージした冒険がデザインされた個装パッケージ。
食べる前に味を想像し、食べながら冒険を想像して楽しむこともできます。

個装

続いては個装デザインをひとつずつ紹介していきます。
各デザインの画像には、フレーバーをイメージした冒険のストーリーを添えています。甘いだけではない奥深い味わいを想像しながらお楽しみください。

『木の芽』

『山椒の若葉が放つ爽快な香りに導かれた僕。
いつの間にか辿り着いたその場所で
どこまでも青く清々しい風景と出会った。』

『シナモン』

『甘く優しいくせにスパイシーな刺激もあり
僕をいつまでも試している。
きっとこれを登りきったら答えがわかるはずさ。』

『赤唐辛子』

『煮えたぎるマグマと突き刺さるような辛さ。
辛さは熱となり、熱は炎となり、その熱さに圧倒される。
だけど、同じくらい熱いものが僕の中にもある。』

『ソルティーライム』

『孤独なボートが音もなく塩湖を進む。
やがて前も後ろも自分自身さえも見失いそうになる。
それでも僕は進まなければ。』

『ピンクペッパー』

『光と緑が織り成すジャングルをかき分けて進む僕の視界に
パッと飛び込んできた鮮烈なピンク。
そのコントラストに目眩を覚えると同時に
ただただ魅了される。』
タイトルロゴ


⒎  最後に

 
いかがだったでしょうか?michocoは架空の商品のため、実際にチョコを味わってもらうことはできないのですが、パッケージデザインを通して日常からほんの少しだけ離れた冒険を感じていただくことができたらとても嬉しく思います。

michocoの制作過程は、私たちにとっても「未知との遭遇」であり、ワクワクドキドキの連続でした。いつもの仕事の中で、小さな冒険を「僕」と一緒に経験したことで、また新たに新鮮な気持ちで日常に取り組めるようになった気がしています。
私たちがお送りするmichocoが、ありふれた日常を彩る小さな冒険となり、忘れかけていた夢に挑戦するきっかけになれたのならこの上なく嬉しいです。

さぁ 冒険に出かけましょう!


追記

インスタでの投稿も良かったらご覧ください。
リール動画も投稿しています!

次回の投稿もお楽しみに!

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