WEEKLY OCHIAI を自分なりにまとめてみた - 2020年4月29日放送分
はじめに
こんにちは!中本 康太郎です。
今日は「5連休中、毎日note書く」企画の第4段、「WEEKLY OCHIAI を自分なりにまとめてみた」というお題で書いていきたいと思います!
WEEKLY OCHIAIとは
ご存知の方もいると思いますが、さらっとおさらいしておきます。
WEEKLY OCHIAIとは、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」が毎週配信しているオリジナル番組の一つです。
出演者は落合陽一さんと、毎回のテーマに詳しい著名人・知識人で、内容としては、超専門的で超高度な議論・対話を1時間以上ひたすらし合うという感じです。
一般的なテレビ番組と異なる点は、だれでもわかるようには解説してくれないところ。専門用語の解説は一切なく、その分野で教養のある人たちがテーマについてとことん熱く語る。
スポンサーへの忖度も、視聴者へのフォローもない。そんな番組だからこそ、頑張って分かろうと真剣に見入ってしまう。
これが、WEEKLY OCHIAIだ。
こんなWEEKLY OCHIAIを、じぶんなりにできる限り噛み砕いてまとめていきたいと思います。
今回は、WEEKLY OCHIAIシリーズの現在一番最新話にあたる、2020年4月29日放送「【落合陽一】コロナ格差と教育を考える」をまとめてみます。
1. コロナ時代の格差について
ロッグダウンによって完全テレワークになった今、デジタル格差が広がっていく。具体的には、地域格差、賃金格差、教育格差が広がっていく可能性がある。それぞれについては、次以降で詳しく触れていく。
2. データから見るコロナの現在
宮田さんより。
コロナの現在のデータを説明。そこからは、以下のようなことが言える。
・家庭内感染が増加している
・現在の数字は、無症状患者の検査を考慮していない
・地域差はあれど、テレワークの導入がすごいスピードで進んでいる
・感染経路が明確になるレベルまで患者数を抑え込まないと、政治的判断がしにくい
この現状から、
・今のデータを判断材料にするには注意が必要
・軽症者に対する対策を考えていく必要
があると指摘があった。
3. ディストピアの設計論
落合さんより。
ユートピアの設計論に対して、ディストピアの設計論が今活発になっている。
つまり、世界で起こっているのは、データによる素敵なライフを提供するスマートシティ構想のポジティブな設計論ではなく、鎖国・閉鎖・隔離などを構想の前提としたネガティブな設計論に走っている。
4. 日本の働きかたの格差
山口さんより。
社会的な圧力から、仕事を時間ではなく、パフォーマンスで図る世の中になっていく。以下の2点ができるかできないかで二極化する。
・ジョブディスクリプションがない
・マネジメントのクオリティをあげる
このパフォーマンスの格差は、企業ごとの努力だけでなく、国レベルで考えていくべきである。
5. 賃金格差から考える国の政策
竹中さんより。
賃金のシステムは残すべきだが、別のシステムも考えなければいけない。
例えば以下の2つのようなシステムの導入を考えるべきではと指摘。
・ベーシックインカムの導入
・テイルリスクを考えて、スイッチングができる仕組み
6. 教育現場の構造
松田さんより。
現在の教育現場は、時代の流れの中で生まれた新たな分野の教育を「追加」はしていくが、減らしてはいない。教育カリキュラムが、幕の内弁当化している。子供たちは、なにを極めれば良いのかわからない状態。
こういう状況では、今まで恵まれていた家庭は良いままだが、貧しい家庭は教育環境が悪化し、格差が広がる。具体的には以下の3つの格差が広がる危険性がある。
・自治体間格差・学校間格差
・学級間格差
・家庭格差
自治体間格差・学校間格差とは、ICT環境が地域・学校的に導入されているかということ。
学級間格差とは、教員のデジタル・ITリテラシーのばらつきにより、教育の質が大きく影響をうけるということ。
家庭格差とは、世帯間の資本格差がデジタル環境の整備に影響するということ。
7. デジタルのみで完結する付加価値の世界
落合さんより。
VRマーケットなどアナログを一切経由しないデジタルマーケットが裏で出来上がっている中、その具体例を出さずして「デジタルだけで完結した価値を付加価値だ」という議論はできない。
次世代の子供は、デジタルで完結した付加価値の世界で生きている。そんな中、教える側がそれを知らなければデジタル教育を正しく議論できない。
8. 教育のデジタル格差を解決するには
宮田さん
今までの教育そのものをオンライン化するのではなく、オンライン化することを前提として今までとは全く異なる教育構造にしていくことが重要である。
地域都市の中で教育としての体験価値をしっかり定義していくことで、教育格差を改善していく緒となるかもしれない。
今休んでいる子供たちと先生にゆとりが生まれている。深く考えてどう社会を変えていくべきかを各々が思慮する必要がある。
落合さん
教育を変えるなら、教える側のリテラシーをあげることがまず第一。
デジタル化していくスピードは若い世代ほど早い。今の働き世代は、zoom飲みしている暇はない。もっと未来のデジタルシフトに適応できるように学んでいく努力をすべき。
郊外型の学部教育が進んでいる学長いわく、「日本において、教員の研究時間が学部教育の害悪である」と。教育と研究を切り離してやれば良いが、日本の評価システムを根本的に変えないと難しい。
竹下さん
ポストコロナ構想会議をつくる。構想力のある知識人を集めて、現在の構造の歪みの改革に関してプロアクティブに議論していくべき。
義務教育でも先生を変えることができるバウチャー制度を取り入れていく学校があっても良い。かえって教育格差が広がる懸念もあるが、その中で切磋琢磨していくことで教育レベルの底上げにつながるのではないか。
松田さん
全員が当事者である今、変革の千載一遇のチャンス。地方創生を考えるときに、教育的な価値が地方にあることを明確にしていくことが重要。
学校の先生に権限をもっと持たせることで、今の非常事態で柔軟に対応できるようになる。先生も生徒と同じように学び続けることも大切。今回平常時に雑務に追われて学べなかった先生も学ぶ時間的余裕が生まれている。
ベーシックインカムなど導入されるなら、教育で競争を促すものよりも、自由なことを行う余裕が生まれてくる。導入されるのかどうかが重要な肝となるのでは。
山口さん
仮想空間シフトが進めば、地域格差や学校間格差は改善されていくはず。ただ、法制度や各所の体制が整っていないため、この非常事態を期に変革して、世の中を前に進めるべき。
2050年, 2100年の教育の未来の地点と、現状の課題がある今の地点、両方からトンネルを掘ることで辿り着く地点を目指していく。そんな建設的な議論が必要である。
さいごに
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
だいぶボリューミーな内容になってしまいましたが、超高度なWEEKLY OCHIAIを理解するにはこのくらい文量が必要なのだと実感しました。
ちなみに、今回は「WEEKLY OCHIAI」について取り上げましたが、自分の一番大好きなNewsPicksの番組は、小坂大魔王(ピコ太郎)さん(@kosaka_daimaou)と 佐々木紀彦さん(@norihiko_sasaki)の「The UPDATE」です。こちらは、まだ教養が小学生レベルの自分でも頭の良い方々が大変わかりやすく解説してくれるので、とってもおすすめです。ご興味あればぜひ ↓
https://newspicks.com/movie-series/10/
以上、中本 康太郎 でした。
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