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おっさんミニ情報18 地球にやさしい中国茶会
おっさんが興味深いと思った事象、あるいはコアな情報を提供するおっさんミニ情報。今日は都内で開催された中国茶イベントを紹介したい。
■ 中国茶を知るためのイベントとして
私見ではあるが「中国茶」と言われると、日本人としては少しぼやけたイメージになるのではないだろうか。
例えば「烏龍茶」「ジャスミン茶」「紅茶」と言われれば、必ずしも中国を思い浮かべるわけではないが、
各々の単語にハッキリとしたイメージが浮かぶものと思う。おっさんも参加前はその程度の感覚であったが、
本イベントに飛び込んでみると、中国茶の輪郭が見えてくるようになると思う。
ざっくり言うと、中国で長年生産されている物を大まかに「中国茶」と呼んでいるのは間違いないが、分類が精査されたのは概ね半世紀前である。
例えば固有名詞としてのお茶の名前として「鉄観音」などなんとなく聞き覚えのあるお茶もあるが、
これは何のお茶で、どういう味で、どんな時に呑むと良いのか、それだけでは説明が難しい。
しかし、その半世紀前に決めた理論に基づくと、お茶の説明と選択が容易になる。
さてその分類について、中国茶は7種類ある。緑茶、紅茶、青茶、白茶、黄茶、黒茶、花茶。おっさんも今回初めて知ったのだが、
発酵過程、色、焙煎の度合いなどによって分けられるようだ。
本会場でも、色々な名称で説明され、あるいは販売されていたが、ひとまずこの分類だけ知っていれば、
なんとなく迷子にならずに済むように思う。
例えば、青茶は所謂烏龍茶のことで、おっさんは今回、本イベントと併設の講義を受けてその上で、武夷山の青茶を中心に探究・賞味しようと考え、イベントに臨んだ。
尤も、本イベントの情報源である友人のガッサンが、武夷山のお茶を推していたという事情もあるのだが、それにしても、多種多様な茶の中から方向を決めておくと、スムーズに理解が深まるようにも感じる。
■ ワンコインで中国茶を楽しめるテーブル
会場にはワンコインで中国茶を飲むことができるブースが複数あった。このコーナーが大人気で、おっさんが講義を受けてから会場に到着したころには、
長蛇の列で諦めるしかない状態だった。別のイベントで飲み比べは体験済みであったので、今回断念しても「まあいいか」で済んだが、
もし初めて中国茶を堪能するつもりでイベント参加する場合は、会場入りしてすぐにこのワンコインに行くと良いだろう。
茶器は持参しても良いが、テーブルで楽しむ場合は貸してくれる場合もある。茶器についてもテーブルの茶師から説明があると思われるので、
イベント全体を楽しむための、知識・心体両方のウォーミングアップにもなるだろう。
■ 豊富な中国茶販売
会場は中国茶以外(日本茶や紅茶)もあったが、やはり主に中国茶の専門店が軒を並べている。今回は中国茶の青茶と白茶が多かったか。
大概は販売ブースにて試飲ができるのも有難い。
但し、自身の茶器(湯呑)を持参することを強くお勧めする。
無論貸してくれるところは貸してくれるのだが、混みあってきて、しかも買う気が無いとなると心象も好ましくない。
立派な物でなくともよい。少し広めの御猪口があればなんだっていい。
■ 選り取り見取りの茶器販売
その茶器であるが、会場でいきなり調達も、一応は可能である。こちらも複数店舗あり、急須を含めて多々取扱いがある。
日本の器のように、釉を使って低温焼成という器もあるが、所謂チャイナ(陶磁器)がやはり多い。デザインは凝ったものよりも、
比較的アッサリしていて上品なものが多いように思う。
お値段はそれなりであるので、お好きならばということになるが、中にはここでしか出会えないような珍しいものもある。
興味を持って確認する分には無料であるので、お茶だけではなく茶器も見て回ると良いだろう。
■ 特別講義(別料金)の開催
前述のとおり、おっさんは本イベントと並行して開催される講義に参加している。4,500円とお高いが、基礎知識とネタを仕入れるには持ってこいである。
というのも中国は案外秘密が多く、中国国民でなければ立ち入ることの難しい場所に、茶葉の生産地があり、その場所での体験談や写真などを見ることができるのだ。
今回は、11月24日の10:30~開催の「福建紅茶の世界」という講義を受けることとした。
紅茶についてであったが、「武夷山」狙いで知識収集という狙いは当たった。例えば
この辺りは辛亥革命などで度々戦地となった場所で、軍隊が攻めてくる間に、茶農家は山間部に逃げ込み、
その際の茶葉の扱いと保管状態によって、偶然にも今日の人気紅茶が生まれた。。。
といった話を聞くことができた。
その他にも正山小種ほか三大工夫紅茶の生産方法と、生産場所の写真(日本人だとなかなか立ち入れない地域)を拝見できた。
こういう秘密かつ、情報からイメージが湧く内容はそそるものがある。
尚、前提知識が無ければNGの可能性もあったが、凡庸なる40代のおっさんでもまあまあ大丈夫だった。
■ 毎年1回開催で今回で丁度20回
毎年11月下旬に2日で開催しており、毎度都内(浜松町の産業貿易センター)開催と思われる。
交流会冊子には、中国茶の基礎知識や、日本国内での中国茶の取扱店舗の情報なども網羅されており、中国茶の基礎情報収集に最適と思う。
普段馴染みが無い人はまず、中国料理のお店でふわっと香ってくるあの独特のお茶の香りを思い出してもらいたいと思う。
あの先に広がっている世界は何処にあるのか? 本イベントはその分かりやすい入り口となり得るだろう。