資格いおっさん30 第3種電気主任技術者(1/6) お勉強の記録 概要編
note開始以前に受けた試験について、記録します。
電験は重要なので何度か執筆予定です。
1回目は勉強の記録と、試験の印象をざっと記述します。
第三種 電気主任技術者
試験日 1年目 令和元年9月1日
2年目 令和2年9月13日
3年目 令和3年8月22日
①勉強時間
1年目 理論:2か月(毎日2時間) 法規:2週間(理論に飽きた時にできる範囲だけ)
2年目 電力・機械・法規:同時進行で5か月(最初の3カ月は毎日1時間~2時間、ラスト2か月は毎日2時間~3時間、土日はやれる日は一日中)
3年目 機械・法規:4か月(最初の2か月は毎日1時間、ラスト2か月は毎日2時間~3時間)
②勉強量
1年目
理論:テキスト1周+過去問10年を2周半
法規:過去問1週弱
2年目
電力:テキスト1周+過去問10年を3周
機械:テキスト1周+過去問10年を2周半
法規:テキスト1周+過去問10年を2周半
※ 言い訳になるが、2年目は科目が多いだけでなく、当時の交際相手に振り回されるなどがあり、勉強がしんどかった。
3年目
機械:過去問10年を4周
法規:過去問10年を4周
③下知識
機械工学出身、ボイラタービン主任代務者経験アリ(2年)、1年目と2年目の勉強の間に第2種電気工事士取得、電気点検について、電気主任技術者に月一で同行して一通りチェックなどを1年半
④試験の印象
理論:
公式を丸暗記だけではなかなか解けない。電磁気の問題は毎度頭を悩ます。交流回路の理解があれば安心感が上がると思うが。。。
電力:
計算以外は繰り返し過去問で覚えて何とかなる。交流電力の計算などは油断ならない印象。4科目の中では比較的理解し易い。
機械:
難しいが、理論程はひねらない感じ。あくまで理論科目を把握している前提ではあるが、電力に次いで攻略しやすいと思う。電動機系は図を描くことで十分対処可能。公式だけでは不十分で、必ず作図しながらの十分な練習が必要。
法規:
細かい単語を問われ、後半は難しい一線地絡の計算問題など、実は最大の鬼門となる科目と思う。何度受けても自信が持てない
⑤手応え・結果
1年目
理論(55点):
ギリギリ落ちたと思った(実際はギリギリ合格点で生き残る)。初学者でたった2ヶ月はかなり厳しいと実感する(運も良かったが、かくもこの辛勝の合格で、難関資格の電験に本格的に挑む気持ちになれた)。
法規(37点):
まったく分からない程ではなかったが、計算問題は完全に捨てるしかなかった。
2年目
電力(75点):
試験直後の時点で、何とか合格できた実感はあったが、それでも満身創痍。他の科目攻略の体力的余裕がもう無かった。
機械(50点):
一応挑めたが、疲労と練習不足でうまく解けなかったなと微妙な感覚。結果はそこそこ得点したが、合格点の調整はなく不合格に。
法規(42点):
昨年よりはマシで、条文の一部も頭に入っていたが、やはり計算に歯が立たずギリギリ不合格。
3年目
機械:
過去問中心の勉強に変えてからも、テキストに戻りつつ概念図からバッチリ学習。本番で練習の成果が十分発揮できて、高得点で合格。
→70点
法規:
難しかったが計算問題で戦えた安心感はあった。それ以外の箇所も自信は無かったが、案外ミスが無かったおかげで高得点で合格。
→76点
⑥攻略に当たって
おっさんも3年かかっているが、下知識なしに一挙に受けようとしてもかなり厳しい。もしまとめて早めに取りたい事情があるならば、スクールを利用して要点を確実に押さえつつ、効率よく受験しないと無理かとも思う。
おっさんは完全独学だが、2年目に3科目同時に勉強した際は中途半端でうまく行かなかった。
急遽思いついて突貫ならば、賭けになるが、おっさんの1年目のように、1科目に絞って2か月ガッツリで対応も可能ではある。
近年は1年に2回も受験できるので、そうした一点突破作戦も一応は可能だ。但し、電験は各科目の学習内容に割と相関があるため、ある程度はラップさせながらの方が、かえって学習効率は良いようにも思う。
結局、計画的に勉強可能ならば1度に2科目、1年に2~3科目合格のペースで、2~3年と考え、無理のない取得をお勧めしたい。
⑦ 資格の意義など
難関の国家資格で、取得者の絶対数が少ない一方、事業者にとっては必置資格であるので、食うためだけでも優位性は大きい。
また、建築・機械・化学あたりの出身者や、電力会社勤務の文系が取得することで箔が付くものでもある(給与アップや一時金取得も十分あり得る)。
難しい内容ではあるが、一度攻略すれば、電気に係る様々な事象への理解や興味が増すことは間違いない。
自身の職業分野に関わらず、取れるようなら取っておきたいオススメ資格である。
近年、第三種電気主任技術者は、年収500万円以上の求人がゴロゴロある。あまり選ばなければ、1人でそこそこ裕福に生きていける立場を得ることは、一応可能であるようには思う(とはいえ、難易度や技術者の不足という背景を鑑みても、500万程度では、安く買いたたいてくれるなという感じはする)。
三種を取れば、最短五年の実務経験で二種に昇格できることもあり、もし20代で三種・二種を取得できたならば、電気業界で修行をスタートし、経験で二種・一種へとステップアップを狙うのも悪くはない。
現在30代や40代で、20代のような具体的なキャリア形成が難しいという人でも、副業狙いや、本職の給与またはポストアップのための取得は良である。
既に本業である人は、主任技術者として責任者になれれば給与が良くなると思う。そうでない人でも、なんらかのバイトで電気点検の補助や、土日の施設管理における電気主任技術者の代務者対応、もし勉強が得意ならば電験又は電気工事士の受験対策の講師(ないし動画作成など)も需要があるのでオススメである。
人数の少ない必置資格なので、求人内容はシビアではあるものの、あらゆる事業所のスキマに入り込めるのは確かである。応用次第ではあるが、尊敬もされるし損はない資格と思う。
2種又は1種まで試験合格で発展させて、労働安全コンサルタントや弁理士の科目免除などを試みるのも面白い。
尤もこのコースはお勉強大好きでなければ成立しないとは思うが、それでも理系出身で文理の隔たりなく活躍できるのは、面白い人生とは思う。
※次回は理論科目の攻略について具体的にお話をする。
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