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読了のおっさん2 ザ・ファブル(南勝久/ヤングマガジン)

今日も、おっさんが全巻読んで面白かった漫画をご紹介です。
個人の感想であり、感じ方はそれぞれなれどご参考に。
概要的なネタバレは含みます。

ザ・ファブル(南勝久/ヤングマガジン)
2014年〜2019年 全22巻 完結 第二シリーズほか 現在も連載中

① タイプやテーマなど
 現代劇、青年漫画、裏社会、ギャグ、暴力、エロ、ヤクザ、殺し屋
 ナニワ、サバイバル、格闘術、日常と非日常、車、兵器、中小企業

② 簡単な内容
 現代社会に生きる幻の殺し屋「ファブル」が、組織のボスの意向により、ごく普通の生活を送ることになったところから物語はスタートする。殺し屋としての生活習慣やメンタリティと、一般人のそれとのギャップに試行錯誤しながら、様々なトラブルに巻き込まれていく。そしてなかなか平穏な生活を送ることができない。
 主人公の一般人としての身元引き受け先となったヤクザが騒動を起こしたり、昔の殺し屋組織のメンバーが襲来して仲間が窮地に陥ったり、その都度殺し屋時代の能力を活かして対処していく痛快なストーリー展開。
 一般人としては、普通の中小企業にも就職・勤務し、そこでの仲間との交流や事件もまた発生する。

③ 読みどころ
 一見シビアなテーマだが、痛快でギャグシーンも多い。しばしばエロと暴力も展開されつつ、常に先が気になる手に汗握るストーリー展開が続き、特に男性読者であれば夢中になれると思う。読者は選ぶと思うが名作の域。
 一般人になるための生活のスタートが、いきなり「ヤクザの預かり」であるところも、良い掴みで、納得感と同時に面白さや興味が湧いてくる。
 結構いいキャラが多く、特に主人公の特異さが際立っていて、日常的なシーンでは笑いやシュールな面白さ、シリアスな場面では安心感と爽快感を読者に与える。ヤクザの若頭や若い組員との掛け合いもまた最高である。

④  雑多な感想
 作者の南勝久先生は大阪の環状族を描いた漫画「ナニワトモアレ」の作者。こちらはおっさんは未読であるが、初連載作品なれど評価が高い。こちらは裏社会とまではいかないものの、やっぱり男臭くてヤンチャな人物達の物語であるようなので、おっさんもおっさん故に読みたい気持ちを抑えられないところである。
 ファブルの登場人物は男性キャラクター中心であるが、主要キャラでモデルのように妖艶な女性キャラが2人登場する。一人は主人公の妹(と言っても組織上の役割)で、主人公ほどではないが、元殺し屋組織メンバーならではの世間ズレが面白い。もう一人は、ごく普通の一般人なのだが、水商売経験やヤクザとの関わりがあるなど、どうにも危なっかしい立ち位置で、ストーリー展開に弾みを与えている。
 なんにせよ、ギャグ、そしてエロと暴力は、おっさんにはたまらない内容だ。

⑤ その他
 本作をお薦めしてくれた友人は、おっさんと同世代のアラフォーが一人と、定年を終えた大先輩一人である。(多少語弊はあるけど)年齢が上になると「ファブルおもしれー」と堂々と言える(オープンにエロと暴力の物語を肯定できる)ので、そこに良さや親しみを感じたりもする。
 映画もあるけどこちらはイマイチ評判が良くない。おっさんも未視聴だが、まあそんな気がする。色々制限があって面白さが減っていそうだ。
 だが第二シリーズは連載中で今後も期待したいところと、2024年初頭にはアニメ化されるとの情報もある。監督はボトムズの高橋良輔氏というのもむせる。
 

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