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彷徨うおっさん36 書くことが無い? おっさん流執筆を継続させる考え方(中編)

 前回はおっさんが何故ネタが尽きないのかの問いに対して、欠点のある投稿に躊躇が無いという考えを述べた。また、その欠点のある投稿パターン6つのうち、4つまでを紹介してきた。
 今回はその続きの⑤、⑥と、執筆が続かない人が、書きたくないことを書いている可能性について述べていきたい。


⑤データによる裏打ちのない考察
 特に理系出身であれば、きちんとした統計やエビデンスに基づかない意見は「戯言」であると教えられ続けてきたと思う。

 闇雲に意見を述べても、「そうなるのはお前だけだろう」「それってあなたの感想ですよね(最近流行ってるよな)」「統計的に見て優位な数値ではない」「どこに根拠が?」。。。などなど冷たく言われるのが大人の世界である。

 一方で、データによる検証は時間もかかり、ややもすると個人差を平準化して例外が排除されてしまうこともある。
 また、出したところで完ぺきではなく、公式発表に際して、権力者やステークスホルダーなどのバイアスがかかることも多い。
 
また、人命についてなど、場合によっては数字で語ることが好ましくない事例だって存在して、組織立っての発表には気遣いもあり、真実が度々ぶれたり、ぼやけたりする。 

 データはとても大事だが、現実としては経験や想いが勝手にフィルタをかけて、真実が闇に包まれるのが常ではなかろうか。


 おっさんは理系であるし、そもそもとして証拠に裏打ちされた科学的なものを信奉する考えではある。だがだからといって、現状全てそれで生きると、期待を裏切られるし、人の心は動かず、真実もかき消されると「経験で」分かってもいる。

 ならば、今後もデータの裏打ちに乏しいことを、批判覚悟、大恥をかくこと覚悟で、あえて「おっさんの体験」などと称して言い続けたいと考える。
 もちろん、流石に嘘は言うつもりはないが。


⑥繰り返しのネタ
 同じエピソードでも、語り口を変えたり、時期がやってから語るとやはり違うものだ。また、記事についてと他者と会話をすると、案外伝わってないこともある。
 理系の世界でも、プレゼンの世界でも、とかく一発で明確に伝えよと長年色々な人に言われると思う。確かに、読み手に対して、まとまりもなくグダグダと言うのは関心しない。ビジネスだと特にそうである。
 だが、子育てや部下の育成を思い出して欲しい。100回言ったって分かりゃしないのが普通だろう。散文や思想、体験談の発信も同じと思う。伝えるには数を打つ必要がある。

 だから同じネタを繰り返して悪いことなど全く無い。そこを気にしすぎると筆が止まる。

<批判を恐れると何もできない>


 繰り返すが、紹介してきた①~⑥は、実は批判の温床でもある。
 欠点のある文章は、足元をすくおうと思えばいくらでもすくえるし、正論にせよ屁理屈にせよ、反対意見を構築しての攻撃も可能である。
 鬱々とした記事や、一見難しい記事を連投するとフォロワーも目に見えて減る。おまえの投稿に何ぞ需要はない、さっさと辞めちまえとでも言うかのように。

 だが、原点に立ち返れば、おっさんは書きたいことを書くためにnoteを開始したのである。多くのnoterも大なり小なりそういう想いがあるはずだ。

 賛同者得たい。より多くの人に影響したいという欲求は当然おっさんにもあるのだが、そこは優先していない。 

 いいね(noteではスキ)を貰えるかどうかばかりを意識すると、極端な話、会社で機械的に働く状態や、毒親やいじめっ子相手に道化を演じる状態と同じになってしまうと思うのだ。


 批判を避けようとしてのっぺりとした無難で読みやすい記事の連投、流行や勝ち馬に乗った投稿、課金サービスの活用やサクラの利用。。。。
 評価だけを高めたければいくらでも方法はあるのだが、おっさんは、散々流されてnoteという舞台にたどり着いてまで、そんな茶番をするのは馬鹿馬鹿しいと現時点では思っている。

<自分ではそうでもない記事ほど人気なこともある>


 人気の自身の投稿を振り返ると、例えば「万人にオススメの資格」という記事が結構支持されている。

 自分としては当たり障りのない、誰でも知っている無難な意見をシンプルに述べただけの駄文だなと思っていたのだが、やはりこういう記事程人気が出るのだなと改めて感じないわけにはいかない記事である(いいねをくれた人を悪くいうつもりはない、誠に有難いとは思うがあえて本音を述べる)。

 逆に会社の悪口をふんだんに織り込んだ、4~5回に渡るコラムや、誰も読まないけどこれ良いから読めという内容の漫画レビューなどは、あまり人気がない。書いているこっちは凄く気持ちいけど、ゼロいいねの記事も珍しくない。

 こうした現状を見ても、評価ばかり気にしてもままならないと感じる。
 ならば「万人にオススメの資格」のような、自己評価の低いのっぺりした投稿をつづけるよりも、ゼロいいねでも自分の言いたいことや、本当に伝えたいことを書く事を方が、自身にも健全で、続け易く、結局は長い目で意味のあることだとおっさんは思う。

次回に続く

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