資格いおっさん2 R5エネルギー管理士試験(電気)

note稼働以前に受けた試験について、記録します。

エネルギー管理士試験(電気)
試験日 2023.7.30  試験地 東京(東京大学)

① 勉強時間
 1年につきおよそ3ヶ月半の間、1日2時間
 直前二週間は時間に関係なく過去問2年分を毎日
 これを2年間で2科目づつ実施

②  勉強量
 オーム社の10年分の過去問を使用
 ひたすら解き続けて最終的には5周ぐらい実施
 学習初期は解説を読んで、間違えたところは解答を見つつも
 なるべく頼らないように解くというシャドーイング的学習
 勉強時間よりも量を重視して毎日勉強量を記録していく
 なるべく早く10年分を1周できるように、

③ 下知識
 高校物理はほぼOK、工学系の大学卒業で普段は機械電気の技術実務
 電験三種は試験合格で取得済み、電験二種の勉強中で一次を科目合格済み
 という状態から勉強スタートした

④  試験の印象
 (1)法規
   法改正で出題は変則的だったが、それでも過去問の踏襲だけで、
  問題なく十分に解けた。
 (2)電気設備及び機器
   昨年度合格済み。電動機を中心に、電験の知識が十分通用する。
  電験の機械と電力をちゃんとやっていれば、エネ管だけの範囲は
  捨てて挑んでも案外いける。
 (3)電力応用
   去年苦戦したが、今年はGOOD。実は対策の大半をこの科目に
  費やしていた。面倒な式変形の問さえ落ち着いてやり切ったら、
  後の選択科目を十分に吟味できた。
  ポンプの効率計算をしっかりやっておいたので余裕が持てたのもある。
  問の1か2ぐらいに出題される一般力学が勉強期から曲者だったが、
  今年度は比較的シンプルだったようにも感じた。
 (4)電気の基礎
   昨年度合格済み。電験の理論科目と丸かぶりと言って良い内容。
  シンプルに実力が問われるのはここかもしれないが、
  電験の理論をちゃんとやっていれば、エネ管だけの範囲は捨てて挑んでも
  なんとかなりそう。

⑤  手応え
 昨年は電験三種合格後にブランクありと言う具合で、
 電験二種の勉強しかしていない状態で受験。
 流石に無対策だと全般に苦戦して、ギリギリ2科目合格だった。
 今年は過去問をしっかり解いたので、どちらも安心できる手応えだった。

⑥  資格の意義など
 エネルギー管理士は本当に必要なのかどうか微妙。実際に大きなエネルギーを扱うプラントは限られていて出番は少ない。お金さえ払えば講習受講で取得できてしまうので、でかいプラントを持った会社ならお金出してくれると思う。自分のお金が勿体無いとか、お勉強が嫌いだと言う人はわざわざ取る必要もないだろう。
しかし、電験2.5種と俗に言われているように、電験3種を取得して、さらに電験二種を目指しているような人は、箔をつけるため、実力を試すため、勉強のモチベーションを維持するためなどに利用していいように思う。 
 電気技術者で、工場勤務だったら、本当に実務に必要なケースもあると思う。そこまでいかない小さな工場の電気技術者であっても、ポンプや空調といった内容や、省エネ法のエッセンスぐらいは把握しておいて損はないと思うので、とりあえず興味は持っておいて良いと思う。

⑦試験対策
 過去問あるのみ。オーム社の過去問を解き、解説を読めば概ね十分。と言いたいところだが、電験三種突破レベルの人で、解説の理解が出来る程の難易度。したがって、全く下知識のない人は、テキストの購入をお勧めする。とは言っても、電気系ならば電験とセットで受けている人ばかりだと思うので、やっぱり基本は過去問だけ買えば良いよとは思う。
 以下は電験同時受験者向けの科目ごとの対策。

(1)法規
 言葉を覚えるだけ。過去問から繰り返し出題される内容も多い。過去問5周もすれば7〜8割は固い。計算問題は石油量換算が法改正で変わり、今年度の出題はなかった。だが来年度(令和6年度)以降は新パターンの換算計算の問題が出そうなので注意。後半に出てくる高校物理の公式を使った電気の基本計算は、(3)電力応用や(4)電気の基礎に比べれば楽勝。同時に勉強しているならば、鬼門となることはないだろう。でもこの科目は、電験の知識だけでは最高でも40点しか取れないので、無勉強では受からないので注意。
(2)電気設備および機器
 電動機などは、ビジュアルから学んでちゃんとやっておいたほうがいい。とはいえ、電験三種の計算問題と似たり寄ったりの内容が多いので、エネ管独自の対策は緩くてもいけると言えば行ける。需要率・不当率・負荷率のあの計算も出たりする。正答率が7〜8割ぐらいに安定して上がるまで過去問を回せば、合格は固い。
(3)電力応用
 電験の機械科目だけではちょっと不足。こちらは電験3種を取っていても、別途エネ管の過去問を5周以上しっかりやったほうが良いと思う。何度もこなせば理解だけは追いつくと思うが、得点アップの課題は計算の精度に尽きると思う。式変形して最終的な答えまで辿り着くタイプの大問が2つぐらいあるので、そこにビビるか落ち着いて整理できるかが勝敗の分かれ目。練習量で落ち着きは出るが、1回1回を丁寧に、ノートを整理しながら解かないと、本番で迷子になる可能性が高い。
(4)電気の基礎
 ほとんど電験の理論なので、その勉強をしている年ならば無勉強でも行けると思う。ただし5択ではなく、計算して数値を自分で出さなければいけない部分が割とあるので、そこで「合っているかな?」と不安に負けてしまうと厳しい。
これも練習量で落ち着きが出るので、余裕があれば過去問に取り組みたいが、逆に気にせずガンガン行っても案外通るようにも思う。あくまで自己採点での主観だが、下1桁の数値の丸め方の違いぐらいは多めに見てもらえたように思う。油断は禁物だが、(3)電力応用よりも勉強の優先度は落とせる。

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