CSPOを受講したので学びと感想をまとめる
こんにちは。小西です。
この記事はTimee Product Advent Calendar 2024の1日目の記事です。
今回は、会社制度を利用して先日受講したCSPO(Certified Scrum Product Owner)についての学びや感想を書こうと思います。
タイミー社にはありがたいことに資格取得支援の制度があり、費用負担などなく受講できました。
本当に会社様様です🙏
受講した講座
受講したのはLeSS' YoakéのTraining Daysで行われたこちらです。
CSPOは講師の方によってプログラムの内容が全然違うと聞いたのですが、先に受講した同僚からの評判が良かったebackyさんの回にしました。
トレーニングの流れ
重要な概念のインプット
それを活用するためのワークショップ、実践パート
PBIを書く
みんなでPBLを作る
ペアでPBLを作る
というのが場の状況に応じて入り混じりながら進行されるというものでした。
質疑応答なども適宜丁寧に答えてくださり、各セクションの時間配分もこちらで決めて良いなどかなり柔軟な場作りをされていたのが印象的でした。
学び
実際に学んだことの中で印象に残っていることについて幾つかまとめてみます。
ROI思考
まず、トレーニングの冒頭で強調されていたのは「POの役割はROIを最大化すること」「そのためにリアリストとして徹底的に戦略的に物事を考える」ということでした。
後述するPOとスクラムの関係性の話がまさにそれに該当しますが、PBIの並び替えなどの各種タスクの前提には常にこれがあるべきというのは身に染みる言葉でした。
例えば、「PBIの1つ目は後続のあらゆるものに影響するので重要性が一際高い」「どんなメッセージをいつ、どの程度出すのかも戦略的に」など、言われてみれば当然ではあるが普段そこまで徹底して実践できているわけではないなと思う具体的な指摘も多くありました。
POとスクラムの向き合い方
1番勉強になったのは「POはあくまでROIの最大化に頭を主に使うべきで、スクラムの円滑な運営は持ち物ではない(それはSMが主に考えること)」ということです。
自分のPOとしてのスタンスを考える上でかなり参考にしています。
これはスクラムのことを一切気にしなくて良いという意味ではないのですが、PO、SM、Devはそれぞれ担っている責務が違います。
それぞれの分野に対して自身の意見を考えた上でスクラムという土台の中で上手いこと調整することが重要だという風に受け取っています。
要は、他の観点に気を遣った頭の使い方ばかりをしていると、ROI最大化の発想が十分スクラムチームで適用されない可能性があり得るという話ですね。
自分はエンジニア出身PdMというのもあり、Devとしての観点をある程度理解した上でPOをしているつもりです。
しかし、その配慮が逆にPOとしての発想にキャップをしている可能性があるなというのが気づきとして大きかったです。
企画などの際にも「一度制約を取っ払って理想について考えよう。その上で現実的なところに落ち着けるアプローチを考えよう。」という話はよく出ると思うのですが、その発想をスクラムに対しても適用しようというものだと解釈しています。
InternalとExternal
もう一段具体的なトピックとして、InternalとExternalという概念がありこちらも学びになりました。
Internalとは、文字通り内側のことでスクラムチーム内の事象を指します。
一方、Externalとは他部署、クライアント、市場、競合などスクラムの外部のことを指します。
Internalはコントロール可能であり、ROIにおけるInvestに該当する
Externalは自力でコントロールできないことであり、ROIにおけるReturn側がこれに該当する
故に、POによるROIの最大化はコントロール可能なInvestを下げるアプローチで実現される
という話があり「なるほど」と思いました。
PdMとしては市場や顧客理解などExternalな情報を主に扱う比重が高かったなと思いました。
Invest側に特段の課題を感じていないのもありますが、さほど意識をしていなかったので、可変的な要素とは何かを日々の業務により反映しても良いなと考えた次第です。
一方で、External情報はプロダクトマネジメント業務に際して必要不可欠なものなので、これの扱いをより身につけたいという気持ちが湧きました。(おそらくA-CSPO以降で扱うはず)
感想
知識を入れるというよりは大まかなインプットをした上で、とにかく頭を使う3日間でハードだったなという印象が強いです。笑
また、POとして必要な素養として思考体力、戦略的思考などの頭を使う上でのベーシックな能力を向上させる必要性を強く感じました。
仕事の取り組み方自体もそうですが、今後の自分に必要なレベルアップについても見つめ直すきっかけになりました。
一方で、PdMとPOには重複する点も相違点もそれぞれあることを強く認識したので、トレーニングの内容に引きずられすぎずにその場で必要なことを適切に遂行するのもそれはそれで尊いことだと思った次第です。
学んだことを業務に活かして還元できるように、これからますます頑張っていきます。