【いじめと親】
僕は小学校の時ちびで太っちょでメガネでした。
そのくせパンが嫌いで給食を食べるのが人一倍遅い子供でした。
そんな色々な要素が合わさっていじめが始まりました。
小学校のいじめの辛いところは幼稚園の頃から一緒だったような友達から突然嫌がらせをされ始めることでした。
人からの悪意に触れたことのないピュアな心の子供に
信じられないほどの影を落としました。
初めは言葉でのいじめが始まり
次に持ち物を隠され、終いには殴られる。
周りからはふざけあっているように見えていたのでしょう。
だれも気に留めること無く時間が過ぎていく。
僕の時間は永遠のように長く感じられる。
1日が終わらない。
そんな日々
今振り返るとたった2週間のいじめ
でも僕には本当に長く感じた。
月曜に始まって週末が終わる
休みがあったから週明けにはいつもの友達に戻ってるんじゃないか
そんな淡い期待で学校に行きたくない気持ちを押し殺して登校した。
そんな期待は一瞬で崩れ去った。
朝からまたいじめがはじまる。
誰も助けてくれない。
1日が終わらない。
次の日の朝僕は起きることができなかった。
母親が起こしに来たが休みたいと伝えた。
許してはくれなかったので2時間目から登校した。
やはり今日も、そして明日も。
金曜日には何も感じなくなっていた。
家に帰ると母親が何かあったのか聞いてきた。
母は僕を見てくれていた。
味方がいてるんだと思えた。
その瞬間、2週間我慢した涙が溢れ出た。
いつまでもいつまでも止まらない涙。
優しく泣き止むのをじっと待ってくれた母。
泣き止みすべてを伝えると抱きしめてくれて
「私がなんとかする」
と、言ってくれた。
僕は漠然とした安心感につつまれて眠りについた。
また週末が終わり、吐き気をこらえて学校に行く。
教室につくとすでに先生がいた。
段々と教室にクラスメートが登校してきて全員が揃うと先生は教室の鍵を締めた。
「このクラスにはいじめがあります」
「先生は気付くことができませんでした。ごめんなさい。」
母は先生に相談したようだ。
「先生は誰が誰をいじめているのか知っています」
「自分がいじめをしていると思う人は手をあげなさい」
これは好手なのか?僕の心臓は音が聞こえるほどどきどきしていた。
まだ小4の子供には自分の悪意を隠し切ることはできず
僕をいじめていた2人が手をあげた。
その瞬間僕は泣き出してしまった。
クラスメートには誰が誰をいじめていたのかがはっきりとした。
その後の先生の話は耳に入ってこなかった。
でも、いじめていた2人も気がつけば泣いていた。
遊びのつもりだったと。嫌がってるように思わなかったから調子に乗ってしまったと。
まだまだ子供。今はそう思う。でも当時の僕にはそれが現実で全てで人生だった。
この件はこれでまるく収まった。その日のうちに今までのようにその2人とも遊べるようになった。
他のクラスメートも何人も僕に謝ってくれた。
仲いいからいじめやとは思わんかった。遊んでるだけかと思っていた。
そうなのです。いじめは周りからは本当に見えない。
みんなが悪いわけじゃない。
今思えばいじめた2人が悪いわけでもないかもしれないとさえ思う。
いじめられてよかったなんて思うわけはないが
人からの悪意に早くからあてられたので
その先は強くなれた気がする。
人間は普通に人にひどいことができる。
しかも自覚していないことが多い。
とんでもない人間の欠陥。
人の気持ちなんてわからない。
だから平気で傷つけられる。
自分が親になってみて思う。
この子達は絶対に守らないと。
でも、絶対に人からの悪意をすべて払ってやることはできない。
では親にできることは何なんだろう。
逃げ場を用意してやることか。立ち向かい方を教えてあげることか。
僕は違うと思う。
絶対味方でいてあげることだ。
外にどんなに敵がいても家に帰ると味方がいる。
これしか親にはできない。
でもこれだけで僕は救われた。
子供は大人が思うより多くのことを考えて感じている。
だから味方でいてあげるだけで立ち向かえることもある。
それでもだめなら一緒に逃げてあげようと思う。
妻ができて子供ができると今まで以上にメンタルおばけになりました。
メンタル豆腐でもこんなに変われるものなんだと実感しました。
ちょっと暗い話でしたがよんでくれてありがとうございました。
暗いので夜投稿にしておきます。
こんた。
お読みいただきありがとうございます。
このnoteは妻のハンドメイド販売を世に広めたく
日々更新しています。
よろしければ一度、作品を見てあげてもらえれば幸いです。