人生、アイドルがいるから
もうすぐ、映画『あの頃』が上映される。
劔樹人さんのコミックエッセイ『あの頃。 男子かしまし物語』を原作に、ハロオタたちの物語を描いた作品だ。
あなたにとって、アイドルとはなんですか?
私にとってアイドルとは、「人生を一緒に生きる存在」だ。
嵐やモーニング娘。がステージでパフォーマンスをする。それだけでいい。
誇張とかなく、本当にそれだけでいい。
そのパフォーマンスそのものが私の人生の支えになっている。
小学生のとき、モーニング娘。に加護亜依ちゃんが加入した。
テレビから流れてきたハッピーサマーウェディング。
一瞬で目が釘付けになった。きらきらして、ニコニコして、ふわふわして、天使みたいだった。
すごい。
自分の存在そのものの魅力で、こんなに輝ける人がいるんだ。
そこから、ジャニーズを、ハロプロを、知るようになっていった。ただ歌うその姿だけで、一日の嫌なことが吹き飛ぶような気がした。時に格好よく、時に可愛く、時に切なく、時にコミカルに、でもいつでも画面の向こうにいる私に向かって歌ってくれていた。
アイドルを好きになって20年、ファンクラブに入っていない。握手会はもちろん、イベントにも行かない。行くのはコンサートだけだ。
こんな私をファンと呼ぶ人はいないだろう。
だって、私自身がファンだと思っていない。
人生を一緒に生きてもらっている人、ただそれだけだ。
でもこれがどれだけ大きなことか。
パフォーマンスをするその姿に、何度励まされ、何度抱きしめられ、何度背中を押され、何度生かされてきたか。テレビから流れてくるその歌に、コンサートのDVDに、街角でたまたま見かけたMVに、何度も何度も。
彼が、彼女が、一度しかない時間を、人生を、輝きすべてを、投じてそこに立ってくれていることがどれほどにすごいことか。
ステージは「彼が彼である場所」であり「彼女が彼女である場所」だ。すべてを投じて、自分の存在そのもののを私たちに届けてくれている。今日も、明日も、明後日も。
それに心が揺さぶられる。それに支えられる。
アイドルが好きな理由は、人生のパートナーだから。
ジャニーズもハロプロも坂道もWACKもスタダも全部全部好きなんだ。アイドルという存在そのものが私にとってのすべてなんだ。人生になくちゃだめなんだ。自分を見失いそうなとき、誰かに流されそうなとき、何もかもやめてしまいたいとき、自分のすべてでステージに立っているアイドルを見ると奮わされるんだ。生きないとなって。
一緒に生きてくれて、本当にありがとう。
幸せになるので、みなさんも幸せでいてください。
それが私なりのアイドルへの精一杯の気持ちです。
これからも長い人生、死ぬまでよろしくお願いします。