考えすぎてしまうクセを解く魔法みたいなひと

友達が家に招待してくれたとき
一緒にどん兵衛を食べた。

どん兵衛を食べられるだけで嬉しいのに、
彼女は丁寧に卵を茹でて、
キレイなお皿とお箸をそろえて、
貴重な日本の調味料をたくさん使って
さらに味を整えてくれた。

「そんなにこだわってくれるの、うれしい。
　どうしてそんなに心に余裕があるの」

と聞いたら

「だって美味しいの食べたいじゃん」

と返ってきた。
嘘のない、屈託のない笑顔だった。

シンプルで自然体だから、
そう思っているのだと疑いの余地はなかった。

彼女は9年前にデンマークで出会った日本人。
一緒の学校に通っていたひと。かなりお世話になった。
以来、彼女はデンマークに住んでいて今も憧れだ。

ひと懐っこくて、明るくて、みんなから愛される。
デンマーク語にも果敢に挑んでいて、
かなり年上で尊敬もしている、
でも一切上下関係を感じない友達。

今は割と近所（と言っても車で40分、電車で３時間）に
住んでいるので、よく会おうよと連絡をくれる。

「わざわざ連絡くれて嬉しいよ。
　丁寧に交通機関まで調べてくれて、、」

と言うと、

「だって会いたいじゃん」

と言われて、呆気にとられた。

最近、シンプルなことを
自らむずかしくしてしまっていたなーと
つよがりではなく、表情がゆるんだ。

自然体な姿は、まわりにいるひとをも自然にする。
スナオな姿は、周りにいるひとをもスナオにする。