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選択的・例外的夫婦別姓について(その2)

例外的夫婦別姓制度

> 例外的夫婦別氏制度とは,夫婦は同じ氏を名乗るという現在の制度を原則としつつ,例外的に夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の氏を名乗ることも認めるという考え方です。このような考え方に基づいて制度を考える場合,様々なタイプのものが考えられますが,例えば,(1)夫婦同氏制度を定める現行民法の規定を本文とし,夫婦別氏制度をただし書の形式とすることで,原則と例外の関係を明らかにするとともに,(2)例外である別氏夫婦から原則である同氏夫婦への転換のみを認める制度とすることが考えられます。

>選択的夫婦別氏制度では,同氏夫婦と別氏夫婦についてどちらが原則であるかということは明示しておらず,両者を対等なものと位置付けていました。
 これに対し,例外的夫婦別氏制度とは,夫婦は同氏が原則であり,別氏となるのは夫婦の氏の在り方としては例外であるという考え方ですから,この点で選択的夫婦別氏制度と異なることになります。
 このような考え方は,夫婦が同氏であるという原則は,今日に至るまで多数の国民の支持を得てきた制度であるという点を重視するとともに,新たに制度が導入された場合であっても,別氏を選ぶ夫婦は少数であると考えられることを踏まえたものと思われます。
 なお,一口に例外的夫婦別氏制度といっても様々なタイプのものが考えられるということは,Q2(※上記)において述べたとおりです。

ちなみに河野大臣は選択的の導入は厳しいことが予想されるので、折衷案としての例外的夫婦別姓の導入を提案されています。

>この問題は、議論して、相手の意見を変えさせるのはかなり難しい問題です。
理屈や論理ではないからです。だったら、両方が少しずつ折り合って、お互い我慢できるものを作る必要があります。
https://www.taro.org/2001/11/2001年11月16日号.php

その通りだと思います。その上で私は、早期に例外的夫婦別姓制度を導入し、世の中が慣れてきたあたりでの選択的夫婦別姓制度導入を提案します。

今のところの現実的な妥協案は、例外的夫婦別姓だと思います。しかし、やはり現実女性の方が姓を変えることがほとんどであるため、それを当然と考えている男性も多く、例外的夫婦別姓制度のままだと夫婦間で別姓にすることのコンセンサスを取りづらいままかもしれません。要は世間に与える影響力の違いです。

例外的夫婦別姓制度導入で夫婦の姓は同じでも違ってもいいのだ、ということがもっと世間に浸透してから選択的夫婦別姓制度を導入するのはいかがでしょうか。

賛成派の政治家の方々

野党は基本的に賛成の立場なので、今回は与党自民党から賛成派の方々を少しだけ紹介させていただきます。こう調べてみると賛成派の自民党の議員さんはたくさんいらっしゃいます。

・河野太郎大臣

>選択的夫婦別姓を実現したいという要望が一部の方からかなり強くあると思う。女性研究者でも、旧姓の方が論文発表するとそれで論文を検索できるわけだから、名字が変わるとかつての実績が紐付けられないなどの様々な課題があるのは事実だと思う。こういう問題は、みんなが一致するのは難しいと思うので、かつて臓器移植法案をやったときに、脳死は人の死なのかどうかは議論しても考え方はなかなか一致しない。あのときは、党議拘束を外して、議員1人1人が本会議で賛成多数で改正したが、恐らくそういうことも視野にいれたらいいのではないかなと思う。なかなか選択的夫婦別姓でみんなの考えが一致するのは難しい。国会議員は決めるのが仕事なので、「自分はこういう理由で賛成/反対だ」と言って、本会議で投票して多数に従うのが選択肢になってもいいのではないかなと思う。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9e0fda1aa07239aa8d52b3e85cde05ea7d180998?page=2

党議拘束をこの問題に関してかけることは私もおかしいと思います。

・小泉進次郎大臣

>「反対する理由は何もない」と述べた。「別姓でなければならないという制度だったら、私は反対だが、別姓にするか、今の通りかを選択ができるようになる。別姓が嫌な方はその選択肢を選ばなければいいわけだから」

・山本一太群馬県知事

>やっぱり選択の自由はあるべき

・木原誠二議員

>家族のあり方、選択的夫婦別姓のあり方含め,自分はリベラル。個人の価値観・多様性が尊重されるべきだと思っている

などなど。色々な議員さんが賛成を表明されています。

これからの国会に期待です。

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