不夜城 新宿で夜勤でした
本日は設備点検の夜勤2日目(最終日)でした。新宿西口のデカい商業ビルです。
途中、中野坂上の赤信号で停車していた時に興味深い光景を目にしました。
隣の車線で停車していたタクシーの運転席に、ふと目をやると
ハンドル廻りにスマホ2台、カーナビ2台、
計4台のナビゲーション機器を
巧みに設置していたのです。
思わず「えっ?」と口に出てしまい、
運転席にいた会社の同僚に
「見てみてよ、すごくない? どのナビを信じて運転してんだろう」と言いました。
「予備でスマホナビ使うぐらいならわかりますが、4台はすごいですね」
確かに。
その運転手は必死な表情でナビを操作していましたので、いろんな混雑状況を考慮した目的地までの最短ルートを瞬時に導き出したかったのだろうか、と推測しました。
都内の道に詳しくないのか、
出稼ぎにきたのか、
だとしたら故郷はどこだろうか、
そもそも会社は了承しているのか、とか。
夜勤前は脳がふわふわしているので、余計なことばかり考えてしまいます。
運転手さん、ご安全に。
現場に着き、重い腰を挙げて、
点検道具を搬入しました。
夜勤前は気持ちをグッと入れないと
逆に疲れます。
ダラダラやる方が疲労が溜まるのです。
責任者の指示に従い各階の防火用のシャッター、及び防火扉の点検を実施していきます。
何度か、復旧用のレバーの劣化によりシャッターが上昇しない時がありました。
冷や汗が出ますが、責任者が冷静に対応してくれたおかげで通常状態に戻りました。
何事も経験がモノを言いますね。
深夜1時を廻った頃におおよその作業が終わり撤収。
帰りの運転は別の作業員がやります。
爆笑問題のラジオを聴きながら
青梅街道を走らせます。
あー、とにかく無事で終わって良かった。
夜勤の時は特にそう思うのです。
事務所に戻り、着替えて帰宅。
緊張から解放されると、深夜の景色も特別なものに。
コンビニに立ち寄って、悪魔の誘惑に従う。
悪魔は深夜に徘徊し、あの手この手で誘惑する。
この誘惑に勝てる者など存在するのだろうか
この快楽の為に夜勤をやっていると言っても過言ではありません。
秘かな楽しみこそが人生に潤いを与えるのです。
妻と子供は寝静まり、
自分だけの特別な時間。
麺をすすり、白飯を喰らう。
濃いスープを飲み干すごとに体温が上がってくる。
ゆっくりと日本酒を口に当てる。
深夜がくれた沈黙に
自己裁量の時間を充てる。
正解と不正解が曖昧になってくる。
酔いが呼ぶ答えに従いたい気持ちと反論したい気持ち。
俺はどっちなんだよ!
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