【米栗カレンダ 20200623】たまには言われたい…
「ぐあい、わるくなって。それで、トコトコあるいてきてね。」
(枝豆を茹でた。塩をふって、まだ熱いところを口に入れる。
うまい。
茹でたてのを莢から出して、冷ましたものを3歳の彼におすすめしたところ、彼もまあまあ気に入ったらしい。もっと食べるよね、と莢から出してやると…
「いらっしゃいませ〜、いらっしゃいませ〜、おくすりのお店だよ〜」
といきなりお店屋さんごっこが始まった。そしてすかさずオヤに言う。
「具合悪くなって!それで、歩いて(買いに)来るのよ!」
ぐ、具合悪いのに歩いて来いとは…が、とにかくそのお薬のお店に行くと、
「具合悪いの?お薬のむのよ。ごっくんじゃなくて、もぐもぐするのよ!」
と薬剤師さんがおっしゃるので、差し出された3粒の黄緑色の粒を口に入れた。「効いたみたい。元気になったよ。」と言うと、彼はクールに微笑んで、
「また具合悪くなって!」とせかしてくる。なかなか忙しい。
実のところ、個人的に、この「具合悪くなって!」というリクエストがかなり好きだ。なかなか聞けないフレーズだと思う。具合悪くなってくれなんて、大人になってから誰も言ってくれやしない。いや、子供時代だって「元気に学校にいけ」と言われるばかりだ。
弱っても弱音を吐けないひとに、「具合悪くなってみたら?」って、言ってあげるのってもしかして、愛かもしれない…なんて思ったのでした。)
取材、執筆のためにつかわせていただきます。