【無料記事】書くこと、稼ぐこと/滑走開始
基本的に、お金が嫌いだ。
これのせいで振り回される。あればあるで、なければないで。他人を騙して、あるいはもっと直接的な暴力で奪い取ろうとする輩もいる。
あれば偉い、なければ偉くない、というような見做しかたすらある。金持ちも貧乏も同じように嫌われ蔑まれるのというのに。
お金なんか嫌いだ。
しかし、嫌いなまま現在の世の中を生きるのは少しつらい。
なにせ、お金は万能だ。買えないものはないとは言わないが、生きているあいだに起こる問題のうち、かなりの割合を解決できる。また私は旅行や読書をこよなく愛するが、新幹線に乗るにも本を買うにもやっぱりお金が要る。嫌いだからと言って、避けて通ることはできない。
嫌いだからと避けて通るわけにはいかない。少しでも和解していく必要がある。
そのためにはどうすればよいか。
考えるまでもない。自らお金を稼ぐ、これに限る。
勤め人だった頃もあるけれど、色々あって久しくそういう生きかたから遠ざかっている。過酷な労働に対して雀の涙ほどしか与えられないお金が当時から憎かった。だからとにかく遊びに使った。荒んだ生活だったと思う。
ひるがえって、小説家として生きている今、どのように稼ごうかと考える。
もちろん、言葉を使う。思っていること、感じたことを書いて、それでお金をもらう。自分ごときの文章で、と弱気になってしまう気持ちはもちろんある。しかし、まずは私が私の言葉を信じないことには、何も始まらないと思う。
更新ペースは月に三回程度。文章の長さはまちまち。主語は常に「私」とする。個人の特定に至る内容は伏せるが嘘は書かない。耳目を集めるような派手で過激な言葉は使わない。執筆時に聴いていた BGM を明記する。
正直に、素直に、気負わずに。
ルールは以上。誰かが楽しんでくれたら良いなと思う。
書くことは遠くへ行くことだ。
望んだ場所へ辿り着く確証はなくても、出発しないことには何もわからない。
だからとにかく、私は旅へ出る。
そのように始まる未熟な離陸を見届けてもらえればと思う。
最後になるが、自己紹介を。
私は此瀬 朔真(コノセ・サクマ)。一個の小説家だ。
今回の BGM
SPECIAL OTHERS - Point Nemo
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Immature takeoff
小説家・此瀬 朔真によるよしなしごと。創作とか日常とか、派手ではないけれど嘘もない、正直な話。流行に乗ることは必要ではなく、大事なのは誠実…