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家系図とはみ出し者

我が家には珍しく(?)家系図と代々の自伝がある。おじいちゃんが書いたもの、おじいちゃんの父親が書いたもの、おじいちゃんのおじいちゃん(曾祖父)が書いたものが現存しているが、曾祖父の自伝は私の手になんのめぐり合わせか今ある一冊のみだ。

1905年頃の写真や、1890年代の記念写真、街並みや集合写真などが経年劣化した本に挟まれている。

私の家は、代々国会議員だった。

あまり書くことでもないと思うけれど、家系図をみるとその多さに世襲なんだなぁと思う。

曾祖父は都会の方の資料館に色々飾られてはいるものの、そこまで離れるともはや祖先。お墓を遠くから見たことしかない。
私は国会議員なんてと思っていたから、資料館には一度しか行かなかったし間違っても子孫だなんて言わなかった。

役人の時代は父で終わり、私は病弱で出来の悪かったはみ出し者だ。そんな能力もなければ夢見たこともない。

だけど、小さい頃からそういう人たちとばかり遊んでもらっていた。
私は基本的にテレビを見ないけれど、国会中継でみるその人たちと、昔遊んでもらった記憶と、なんだか全然違うのだなぁと思いつつ、なぜかそういった才能の片鱗すら無い自分が少し可笑しくなる。

私がやることは、私が決めるのだ。

そしてそれは、故郷と共に生き、多くの人に故郷の良さを知ってもらうことだと、私は思っている。

そんなはみ出し者が、一人くらいいてもいいだろう。


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