ゴールデンウィーク イギリス旅行記
ゴールデンウィーク、新婚旅行として、夫とふたりでイギリスに行った。ロンドンと湖水地方とコッツウォルズで遊んできたよ。
4月29日(土)
昼過ぎにジャージで家を出発。「国際便は、フライトの3時間前には空港に着いておいて!」というエアトリからの指示通りにした。しかし、実際の手続きは30分くらいで終わってしまい、めちゃ暇。銀だこ食べたり、スカイデッキでのんびりしたりしてた。
機内ではサマセット・モームの月と六ペンスを読んだり、夜なので寝たりしていました。
1日目|4月30日(日) ロンドン散策
なぜか乗るはずだったヒースローエクスプレスが止まっていたので、メトロ的なやつでパディントン駅へ。
宿は、パディントン駅が便利そうだったので、パディントン駅近くのデイズイン ハイドパーク。1泊21,041円。「明日、朝早くて朝食食べられないので、今日食べてもいいですか?」って聞いてみたら、OKしてもらえたので、朝ごはんだけ食べた。
チェックインはまだできなかったので、スーツケースだけ預けて、ジャージのままお散歩へ。思いのほか寒かった! 朝晩はダウン着たほうがいい。
お散歩ルートはケンジントンガーデン→カフェ→自然史博物館→ブロンプトン墓地。海外旅行先で墓地に行くのが好きなんだ。
14時、ホテルにチェックイン。シャワーを浴びて着替えて、FIVE GUYSで大きなハンバーガーを買い、リージェンツ・パークへのベンチに座って食べた。
池のそばを鴨と鴨の赤ちゃんが行進してたり、ひな菊の原っぱがあったりして、寒くなければ何時間でもいたいくらい。
写真撮り忘れちゃったけど、奥には広大な芝生や庭園があって、回りきれないくらい広いの。歩きながら寝そうになってしまい、日没前に宿に戻って就寝(日没は20時半)。
2日目|5月1日(月) チェスターを経由して湖水地方へ
朝早く起きて、チェックアウト。ロンドンでこんなに寒いのだから、湖水地方はきっともっと寒い! ありったけの服を着込み、北上。電車のなかでごはんを食べる。
途中、黒い木枠のチューダー様式の建物が並ぶ、チェスターに立ち寄る。ロイド・オブ・チェスターというホテルにスーツケースを預けて(荷物預かりだけやってくれる)、ホットチョコを飲みつつ城壁散歩。カテドラルも見学。
ブルーベルという紫のお花と、白いしょわしょわのお花がよく咲いていた。外壁とつやつやの緑の組み合わせがきれい。森の奥にひっそり佇む、物語のなかの教会みたいでときめいた。
食べたあと、チェスターを出発!
車窓から菜の花畑や羊が見えた。着いたのは17時ごろだったけど、まだまだ日没の20時半までには時間がある。ウィンダミア駅近くの宿、Holly Lodge Guest House(1泊18,521円)にチェックイン。
荷物を置いたあと、オレストヘッドへ! 30分くらいで登れるちっちゃい山。湖水地方らしいなだらかな緑の丘が見られて、「来たぞー!」って感じがした。うさぎも発見!
夜は、ウィンダミアのレストラン「BROWN SUGAR」でピザを食べた。ピザはLANDとSEAがあって、LANDはお肉のピザ。それと中国茶とビールを頼んで、4,302円。
おなかいっぱいであったかくて眠くなって、寝そうになりながら宿に戻った。
3日目|5月2日(火) 湖水地方散策
朝食を食べたあと、一刻も早く散策がしたくて、8時台に宿を出た。しかし、向こう岸に渡る船は10時から。人に聞いて回って、やっとカーフェリーに乗れた。ひとり1ポンド。安い。
向こう岸に渡ったら、地元のおっちゃんが「どこ行くか決まってる?」と話しかけてきてくれて、おすすめコースを教えてくれた。あとは「コロナでバスが止まってるよ」って教えてくれた。……ということで、歩いて村を目指すことに。
注意してほしいのは、湖水地方は村以外の場所にはトイレとかスーパーとかがない。基本的に羊しかいない。
でもフットパスがあって、「あと何マイル」の看板があるし、羊がいるしで、楽しく歩けた。羊、鳴き真似するとお返事してくれて、楽しくてしょっちゅう立ち止まってしまった。
1時間くらいかけて、最初の目的地であるヒル・トップに到着。ビアトリクス・ポターの家があるところ。真面目に歩いたら、30分くらいで着くと思う。
村に着いて初めて知ったのだけど、この村にはポターハウス以外に入れるところがなかった。飲み物もトイレもポターハウスだけ。でも確かに、観光用のものが作られれば作られるほど、自然にはやさしくないもんなぁ。
ポターハウスの入場チケットは時間ごとの入れ替え制。時間がくるまでは入れない。歩き回って喉もかわいたし、トイレも行きたいけど、時間が来るまでがまん。
ポターハウスを見学。夫が欲しがるので、ピーターのぬいぐるみ買いました。
トイレを済ませて、ホットチョコレートとミートパイを食べて、エネルギーチャージ!
ピーターを抱えて、次の村へ。
また40分くらい歩いて、ワーズワースゆかりの地、ホークスヘッドへ。
ここからはバスがあったので、アンブルサイドに行って、宿に戻る。ワーズワースの家は休館日だった。
眠かったけど、この日はロンドンに戻る予定。ごはんを食べたあと、ホテルに預けていた荷物を回収して、オクセンホルム駅を出てユーストン駅へ(19:26発で22:27着)。
寝そうになりながら、またパディントン駅近くのQueensway Hotel(1泊23,513円)になんとか辿り着き、すや。
4日目|5月3日(水) コッツウォルズへ
朝起きて、パディントン駅からオックスフォード駅までいく。GWRで1時間ぐらい。
10時にオックスフォードで車を借りた。
コッツウォルズはバスツアーもあるけれど、自由にまわりたくって、レンタカーに。
イギリスは日本と同じ右ハンドルなこともあって、夫が運転してくれた。マジ感謝。
車の手続きは、正直何言ってるのか全然わからなかった……。ここもオットパワーで乗り切った。ありがとう。バスのほうがたぶん安いけど、レンタカーだと急な寄り道もできて楽しい。ラウンドアバウト(環状交差点)がむずかしい! 途中の菜の花畑で写真撮ったりした。
イギリスは菜種油が取れる菜の花の栽培を推奨していて、郊外には菜の花畑がいっぱいあるらしい。走っていて、急に黄色の絨毯が現れるんだよ〜! 歓声あげちゃうよね。
オックスフォードから、1時間くらい運転してバイブリーへ。ウィリアム・モリスに「イギリスで最も美しい村」と呼ばれたことで有名な村。
12時半から、予約しておいたスワンホテルで鱒料理を食べたよ。
そのあと村をお散歩。
このあと、また違う村をいろいろ回る予定だったのだけど、予定変更。
というのも、翌日結婚の記念写真を撮る予定だったのだけど。この日、とても天気がよかったので、「今日撮っちゃおう!」となり、急いで宿のあるバートンオンザウォーターへ行きました。
チェスター ハウス ホテル(1泊¥23,671)にチェックイン。
セルフで結婚の記念写真を撮影。くわしくはこちらに書いたよ。
Congratulation! してくれる人がいっぱいでうれしかった。
5日目|5月4日(木) チッピング・カムデン→カースルクーム→バース
朝6時、人がいないうちに追加の写真を撮りたくて、車で隣町の教会へ。体感3℃で寒すぎ。でもこのドアがかわいいでしょ。写真を撮ったあと、いったん宿に戻って朝食。あたたまる〜。
チェックアウトして、はちみつ色の石で作られた家々が立ち並ぶ、チッピング・カムデンへ。「王冠の中の宝石」と呼ばれる村。この旅で一番のお気に入り。
ぽかぽか陽気、もこもこの屋根、ひな菊とたんぽぽとブルーベル。ここで死んだら、いつ天国に行ったかわかんないな。
なかには400年〜500年前からあるような家が並び、外壁が歪んでるところもあるけど、ドアを塗り替えたり、壁を補修したりして長く住んでいるみたい。
もこもこの茅葺き屋根は、この村特有のもの。今も人が住んでるよ。木ももこもこで、童話のなかみたい。
そのあと、カースルクームに寄る。手作りのケーキとりんごジュースでおやつタイム。
17時までにバースで車を返さなくちゃいけなかったので、わりとすぐ出発。
車を返したあと、バスがなかなかこなくて、バースの予約時間過ぎてしまった! しかも最終受付も終わってる。でも、事情を話したら入れてくれた。
レストランで夕食。ロイヤルクレッセント。
バース、ポケモン剣盾に出てきたから行きたかったんだ〜。
そのあと、バース・スパ駅からパディントン駅まで帰った。GWRで1時間半くらい。
無人のため苦戦しながら、パディントン アパートメンツ(2泊53,118円)にチェックイン。ファミリールームでベッドが4台くらいある部屋だったけど、地下でじめじめしていてちょっとくさくて、今回の旅のなかで唯一あんまりだったかな? でも洗濯機が使えてラッキー。
ホテルを選ぶ基準は、レビューにBed Bugが出てこなくて、駅から徒歩10分以内。そして、できるだけ安いところ。ただ、戴冠式と重なってしまったこともあり、ここだけ部屋のわりにお高めだった。
6日目|5月5日(金) ロンドン散策
ロンドン散策の日。まずは大英博物館! 仕掛けの時計のエリアが好き。
そのあとブラウンズホテルでアフターヌーンティー!
サンドイッチ、2ヶ月経った今でも味が鮮明に思い出せるおいしさ。ワンモアプレートした。
ピアノの生演奏が急にハッピーバースデーに変わったから、誰かな〜?とワクワク見ていたら、自分のところに来てびっくりして泣いちゃった。
ビッグ・ベンを眺めながら川沿いを散歩。
テート・ブリテンでラファエル前派の企画やってたから立ち寄る。ジョン・エヴァレット・ミレイの精緻な絵が見られて満足。素人が見てもとんでもなく上手いとわかる絵! オフィーリアの隣の、ブルーのドレスを着た女性の絵、マリアナもとてもよかった。
ハイドパークまで歩いて、日が暮れるまでリスと遊んだよ。
リスにモテモテの様子です。かわいすぎる〜。イギリス滞在中、リスの観察してた時間長すぎ。もっといろいろ行けただろうに、我々はリスばかり……。
パブに行きたかったけど、たいしてお酒が飲めないのと、眠すぎるのとで、そのまますや。
7日目|5月6日(土) ロンドンでお買い物
最終日!朝、ロンドン塔とタワーブリッジ付近を散歩。
最終日なのでお買い物DAY。ノッティングヒルのアンティークマーケット「ポートベローマーケット」を覗いたあと、ハロッズとリバティロンドンへ。1849年と1875年開業なんだって(日本の百貨店は20世紀以降)建物かっこいい。 戴冠式の日で街が大混雑!
夕方まで遊んで、空港へ。
5月7日(日) 香港でごろごろ
次のフライトまで12時間あったので、ホテルを予約しておいた。ノボテル シティゲート(1泊17,517円)。久しぶりに湯船に浸かる。
このホテルは、巨大アウトレットモールと繋がっていて、食事するところもたくさんあった。電車に乗って九龍まで行くか悩んだけど、ひとりで行くのが怖くてやめた。行ってもよかったね。
アウトレットのなかのPARADISE DYNASTY TUNGという中華料理屋がおいしかった〜! 久しぶりに本場のアジア料理食べたからというのもあると思うけど。ふたりで7,021円。
5月8日(月)
着いて即仕事! なにかに感染していたら困るので念のため在宅で始業。ギリギリまで遊んですみません。
かかったお金
そのほかお土産やピーターのぬいぐるみ、施設入場料などでふたりが使ったすべての金額は726,768円。ごちそうしてもらったところもあるけれど、単純に割ると、ひとり363,384円!
イギリス物価高で円安で、燃油も高い時に、まぁお安く旅行できたのではないでしょうか。結婚の記念写真も撮れたし。
直前までとても忙しくて、「今回の旅は学びがなくてもいいや、目に映るものをそのまま楽しもう!」と思って出発した。ほんとはTwitterも投稿する気がなかった(結局忘れたくなくてしたし、noteを書くのに役立ったけど)。
書こうと思って情景を眺めないと、1秒1秒スローモーションで心の中で描写しないから、書けることが少なくなる。こんなふうに出来事の羅列は書けるけど。
ただ、ふだんの生活から離れる(「書かなくちゃ」という自分からも離れる)と、固定観念からも離れるから、まっさらな気持ちで目の前の出来事に向き合える。
わたしは結構、日本だと人をステレオタイプにはめこんだり、分類したり、感情を想像したりして、自分で疲れてしまうことがある。でも、異国だと文化が違ってそれできないから、毎回新鮮な気持ちで人と関われるのがよかった。
あとは単純にみんな楽しそうで(日本の暗い顔したサラリーマンみたいな人があまりいなかった)、バックグラウンドを想像して、話を聞いてみたくなる人がいっぱいいた。ホテルの人とかお店の人とか。単に英語でコミュニケーションとるのがゲームみたいでおもしろかったというのもあるんだけど、親切でチャーミングな人が多かったよな〜と思う。
地下鉄のなかできょろきょろしていたら、どこに行きたいの?って聞いてくれたり、連れているピーターに話しかけたりしてくれた。
もちろん、気持ちがまっさらなぶん、雨上がりの青空の飛行機雲や、風に揺れる草花がきれいだとかもあるけどね。
……と思ったら、まさに松本俊明さんの『hope』にそういうことが書いてあってびっくりした。心持ちに関わらず、イギリスはそういう気持ちにさせてくれる国なのかしら。忙しく働いたあとに行ったから、同じように感じたのかな。
ちょうど行ったスーパー(M&S)や公園、乗ったバスや地下鉄などで出会った人たちのことを書いていて。リスの話も、飛行機雲がきれいな話もね。感じたこととそっくりだったなぁ。ロンドンに行った人は、ぜひ読んでほしいよ。おしまい。