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ざんねんな『おしらせ』
今日は朝から西宮市大谷記念美術館へ出掛けました。
《コレクション展 日本画ことはじめ》
という展覧会が開かれています。会期終了目前の駆け込みです。
それはさておき。
そうです。今回の記事では展覧会についての感想などは、さておいておくことにします。悪しからず。
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西宮市大谷記念美術館を訪ねるのは初めてになります。阪急夙川駅で下車。夙川の川沿いを南へ下ってぶらぶら歩いて向かいます。
夙川(“しゅくがわ“と読みます)は桜の名所として知られています。
シーズンになれば川沿いの遊歩道にはそれはみごとな桜並木。川幅が広くないものですから両岸から川面に向かって覆いかぶさるように咲き誇る満開の桜のアーチ。
私も数年前のお花見では、そのアーチの下でお弁当を拡げたものでした。
そんなことも思い出しながら久し振りに歩く遊歩道の、桜はもちろんまだまだなのですが、目の高さにもある枝の先に、芽吹きたての小さな小さなつぼみの芽があるのを認めて、春遠からじ。頬もほころぶような気持ちでいたら、残念な『おしらせ』を見つけてしまいました。
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おしらせ
夙川河川敷緑地では、桜の名所を未来へ引き継ぐため、平成14年から「桜の名所再生事業」に取り組んでいます。市内を代表する夙川の桜の景観を保全するため、
桜を被圧し生育阻害しているこのキョウチクトウを撤去します。
伐採予定:令和6年2月中旬以降
ご理解どうぞよろしくお願いいたします
西宮市 花と緑の課
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ひと群れのキョウチクトウの樹にそんな札がかけられていました。
えぇえ〜、、と嘆息の声が漏れました。
文中、「この」キョウチクトウとあるので、その札のかかった樹だけのことだと思っていたら、歩いて行った先で、ことごとく同じように「おしらせ」されているキョウチクトウ。
どうですか?「桜を被圧し生育阻害」ってこの文言。キョウチクトウ大悪党みたいじゃないですか?
最近、キョウチクトウ人気無いよねー、とは感じていたけれども、個人的にはキョウチクトウ、私のノスタルジーをくすぐってくれる思い入れのある樹花なので、さびしい。
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美術館には開館15分前に到着しました。建物の周りを取り囲むように整備されている庭園が公開されているようなので、時間まで見て回ることにします。
この季節のことで花に溢れてとはならないですが、紅梅白梅蝋梅と梅の花の咲いているのは見られました。樹々草花にはそれぞれの名が記されたプレートがかけられていて、大切に管理されていることがわかります。
それにつけてもキョウチクトウ。
自生しているわけでもなかろうに。人間の都合で植えられて。人間の都合で伐り捨てられて。
何やってんやろかなー、人間ニンゲン
と思う次第でありました。