超情報化社会を生きるために 39 石川真理子 2024年8月10日 08:30 意識的個性の消滅、感情や観念の同一方向への転換、これは、組織されつつある群衆に見られる最初の特徴ではあるが、多数の個人が同一場所に同時に存在せねばならぬことを必ずしも意味しない。離ればなれになっている数千の個人でも、あるときには、例えば国家の大事件のような、ある強烈な感動を受けると、心理的群衆の性質を具えることがある。そのときたまたま個人が集合しさえすれば、ただちに彼らの行動は、群衆の行為に特有な形式をおびるであろう。『群集心理』ギュースターヴ・ル・ボン超情報化社会を迎えた今、群衆はいとも簡単に形成され一瞬にして社会に強い影響を及ぼすだけの力を得ます。あまり良い言葉ではありませんが、集団ヒステリーは極簡単に起きるのです。そんな時代に生きる上で最も重要なのは「冷静さ」です。あるいは、「迎合しない強さ」ともいえます。自らの判断で選択することを自分との約束に出来たとき突風に吹き飛ばされないだけの腹ができるでしょう。その時、個人は自由を手に入れるのです。写真:魚住心 Leica filmcamera ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! みなさまからいただくサポートは、主に史料や文献の購入、史跡や人物の取材の際に大切に使わせていただき、素晴らしい日本の歴史と伝統の継承に尽力いたします。 チップで応援する #風の時代 #情報化社会 #ル・ボン #群集真理 39